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ウィーン2日目。ウィーンは昨年だいぶ見て回っているので、あまり派手にうろうろしない。

午前中に昨年見逃したドナウ川を見に行く。ドナウ川には本流のほか、ノイエドナウとドナウ運河と言うのがある。ノイエドナウは新ドナウ川と言う意味で、中州を通して濾過した水をドナウ川に供給するのだそうだ。で、青く美しいかって言うとぶっちゃけ隅田川と大して変わらない。

さて、午後ひと休憩してから、いそいそとムジークフェラインへ向かう。今日はウィーン・フィルの定期演奏会。ビシュコフの指揮でマーラーの交響曲第6番。美味しすぎる演目。ビシュコフは豪快にウィーン・フィルを慣らしきってくれて、大迫力。テンポは落ち着いていたが、パワフルで情熱的。ヴァイオリンの両翼配置も効果的。観衆大興奮。オーケストラが引っ込んでも、拍手が鳴りやまず、ビシュコフが再び舞台に引っ張り出される。素晴らしかった!

ところで、この人、随分とずんぐりむっくりで、顔が濃くって…あれ?前頭何前目かにこんな顔の人いなかったっけ?ハワイ、オワフ島出身とか紹介される系統で。思い出せない。多分いない。

マーラー・イヤーにウィーンで、ムジークフェラインで、ウィーン・フィルで、マーラー!それだけでもお腹いっぱいなのに、夕方から今度はウィーン国立歌劇場で『フィガロの結婚』。指揮はヴェルザ=メスト。16日がプレミエで今日が2日目。プレミエは値段も高いし、服装とか色々とめんどくさそうなので、2日目はベストじゃないか。

ヴェルザ=メストの指揮は相変わらず、折り目正しくスマートな印象。序曲も心地よくブッ飛ばさない。幕が上がるとモダンなんだか、古典的なんだか、わからない舞台が登場。傾いた四角枠の中に大きな油絵がぶら下がっていて、「まぁ、何となく、部屋なんだな」と判る感じ。歌手の服装は皆古典的。フィガロがスーツにネクタイで登場したりはしない。最初は「ほぉ…」ってな感じだったけれども、見慣れてくると妙にすっきりしていて綺麗に見えてくる。ヴェルザー=メストの指揮にぴったり。

歌手陣は粒揃い。でも、おいらはオペラ歌手はあまり知らない。伯爵夫人を歌ったレッシュマンくらいかなぁ。で、やっぱレッシュマンは素晴らしいんである。柔らかく伸びやかな声で上品な伯爵夫人だった。声量も十分。これはツボ。個人的には伯爵夫人はあまり好きなキャラではないんだが、今日ばっかりは「もっとアリアを増やしてくれ!」と思わずにいられなかった。スザンナとフィガロは若手(多分)を起用。素晴らしいパフォーマンスで将来有望、じゃないかな?ふと気づけば、年齢構成的にも好い塩梅になっている。伯爵は、でっぷりとしたイメージなんだが、今日の伯爵はスマート。声もいけている。いやらしい好色親父っぽくない。

3時間くらいあるオペラだけど、あっつう間に時間が過ぎてしまった。素晴らしい。って、終わったのは23時近く。慌ててトラムに飛び乗ってラスト・オーダーギリギリでレストランへ。先に食べておくのが良いんだろうけどなぁ。

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さらば~、プラハ~。

と言うことで、朝靄のカレル橋とヴルタヴァ川を横目にプラハ中央駅に猛ダッシュ。味わい深い石畳の道にカートを引っ掛けながら、半ギレ状態で予定の電車に飛び込む。地下鉄で行ってもよかったんだが、最後に景色を楽しみながら名残惜しげに去りたかったので、トラムを利用した。これは吉だったか、凶だったか。

乗った電車はウィーン行きの国際電車。ボヘミアの森を潜り抜け、草原を駆け抜けて、音楽の都に帰ってきた。1年振り。音楽を巡る旅には外せない街。たった1年なのにようやく帰ってこれたよー、と感無量。いかん、既にプラハもドレスデンもまた行きたくてしょうがない。今度はいつ行けるやら。

ウィーンに着いて、ホテル着いて、スーパー行って、一休みして…いざ出陣。早速、コンサート。本日は、ムジークフェラインでウィーン交響楽団の演奏会。楽友協会の主催ではないとかで、入手困難のコンサート。ムジークフェラインのチケットは業者さんに手配してもらうしかないんだけど、発売日前にもかかわらず、キャンセル待ち状態に。それでも、「取れる可能性が高い」と言う言葉通り、無事ゲットできた。毎度、頼り甲斐のある業者さんである。

さて、今回の指揮者は…ブロムシュテット!!しかも、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲と交響曲第7番。ソリストはツェートマイアー。これはホントに凄い組み合わせだ。下手なウィーン・フィルの演奏会より行ってみたくなる内容でしょ?

まず、ヴァイオリン協奏曲。導入部を経て繊細でやや冷たい感じのするツェートマイアーのヴァイオリンが響き出すと、何やら不穏な空気。この感じ、一瞬、爽やかな感じがするんだが、曲が進みにつれ、その鋭利な響きは鋭さを増していき、独特な世界が広がっていく。ブロムシュテットも様子を見つつ、上手く合わせている。

カデンツァに入って、ツェートマイヤー節は強烈に炸裂する。多分、自作のカデンツァだと思う。叩きつけるような強奏から始まって、時に幾何学的に冷たく、時に激しく、演奏して行く。なんというか、ロマン派の作品とは思えないような独創的なカデンツァである。ケネディも真っ青の一品。こりゃ、賛否両論だな、と思っていたら隣の老女は気に入らないのか片手で頭を押さえて首を振っている。1楽章が終わった時点で自然発生的に拍手。客席のざわつきがなかなかおさまらない。2楽章、3楽章も独創的な世界が広がっていく。流石、コンツェントゥス・ムジクムにいただけある。

ベートーヴェンの交響曲第7番はブロムシュテットらしく、骨太で重厚な演奏。真っ向から勝負を挑んでいる正統派。前半のヴァイオリン協奏曲とは対照的な演奏。これだけの名曲をがっぷり四つで組んで、「やっぱすげぇな」と思わさせられる指揮者はそうはいない。やっぱ、今日においてはブロムシュテットは巨匠中の巨匠と言える数少ない存在なんだろうなぁ

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今日は朝のんびり…し過ぎて、朝ごはんの時間ギリギリにレストランへ。その後、部屋でグダグダしてから散策へ。昨日購入したLOTOSレーベルのCDがほかにもあるんじゃないかと、ホテルの近くのCDショップに寄る。LOTOSはなかったけれども、シュポルツルの見たことないCDを発見。買っとく。


その後、何度も渡ったカレル橋をまた渡って、なんとなーく、ぷーらぷらして、午後1番でホテルに帰ってきて、再びグダグダ。体力温存。

夕方になって…さて!今日はチェコ・フィル!チェコの至宝。場所はもちろん、ルドルフィヌム。『地球の歩き方』には、「大きなホールで聴くコンサートも良いが、小さなお城などで聴くコンサートも楽しい」みたいなこと書いてあったけど、観光用のコンサートを何千円か知らないけど、お金出して聴くより、プラハに来たらチェコ・フィル聴かないと!お値段は一番高価な席でも3,000円ちょい(600kc)。爆安。どう考えても、元は取れていない。きっと大量の税金が投入されているんだろうなぁ。

指揮者はチョン・ミュンフンでチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とブラームスの交響曲第4番。ソリストは庄司紗矢香。東アジア・スペシャル。日本人が海外で活躍しているのは嬉しいが、異国情緒を楽しみたい分にはちょっと味わいを欠く。あ、石川静なら、チェコっぽいか。

ルドルフィヌムは入ってみて思ったんだけど、コンサートホールと言うより、オペラ座っぽい。筒型ではないが、舞台の作りや座席の感じなど、普通のコンサート・ホールとは少し違う。平土間に座っている分にはゼンパーオーパーに似ている感じがした。直近のホールの印象が強いせいかもしれないけど。

席数はどのくらいだろう?ムジークフェラインが1,600席と考えると、1,300席もないんじゃないだろか。随分とこじんまりしたホールだ。

さて、演奏の方だが、まず、チャイコフスキー。CDで知っている以上にチェコ・フィルの弦の柔らかさ、美しさが伝わってくる。ドヴォルザークホールの音響の良さも相俟って、味わい深い素晴らしい音色だ。庄司紗矢香のヴァイオリンも歌心があって、芯のある音色。チョン・ミュンフンの指揮は、盛り上がるところは一気に煽りたててどんどん白熱していく。正攻法だが、素晴らしい演奏だった。ブラームスは更によくって、チョン・ミュンフンの気合も前半以上に感じ取ることができた。凄い迫力。絶叫する悲哀。凄かった~。またよい経験をしたと大満足。

夕飯はルドルフィヌム近くのイタリア料理。案外安くて満足。その後再度、カレル橋を渡ってホテル帰着。

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今日はコンサートも移動もない1日。観光に1日を割いてみた。

まずはプラハ城。長い坂道を登っていく。つっても、ホテルがその途中にあるので、労力50%OFF。まぁ、その分、毎度この坂道を上っているわけなんだけれども。

お城の一番の見ものは教会かな?ステンドガラスが美しい。修学旅行生らしき、高校生の一団がガヤガヤ騒いでいる。興味のない学生をお寺に強制連行するのはどこの国も同じなんだな。でも、不思議と写真はパカパカ撮っている。

帰り掛けに衛兵の交代の儀式を見る。たかだか交代するのにどんだけめんどくさいことしているんだよ、と思うがこれは観光的にはちょっとした見ものになるのでいいのか。

お城の後は、長い坂道を下って、カレル橋経由でスメタナ博物館へ。スメタナの使っていたピアノのほかはそれほど大したものはないかも。クラヲタ以外はそれほど行く価値ないかも。館内にはスメタナの色んな曲が流れていてクラヲタには素敵な空間。ヴルタヴァ川を眺めながらあの名曲を聴くのも粋。

昼食は市民会館地下にあるレストラン。鴨の焼いたものを注文したんだけど、これは地雷。240kc(1,200円ちょっとくらい)なんだけど半羽分焼いて持ってきた。もちろん、色々添えてあって…こんな食えるか!まぁ、この国の人たち…つうか、日本人以外は食べちゃうんだろうな。できる限り食べて、会計を呼ぶと、「終わったのか?」と訝しげに訊かれる。ごめんなさい、無理…チップはずむから許してくだされ…。

その後、大きなCDショップへ。ここではスプラフォンが最強レーベルとなる。至福。クラシック・コーナー入って、真正面の棚がスプラフォンの新譜コーナー。シュポルツルの新譜が大量に置いてある。一番の売れ筋なのか…素晴らしい。買ってしまおう。スプラフォンなら日本でも買えるだろうけど。

ビエロフラーヴェクがオピッツをソリストに迎えて、プラハ・フィルを振ったドヴォルザークのピアノ協奏曲を発見。これは日本で入手不可能の珍品。レーベルも見たことがない。

そのほか、日本では手に入らない珍品がたくさんあるんだろうけど、知識不足…無念。マルティヌーのCDが大量に陳列されていたりして、夢のような状態なんだが。値段は日本とあまり変わらないかな?

その後、一時、休憩にホテルに帰る。17時過ぎに夜景を撮りがてら、夕食へ。昼に地雷を踏んだ恐怖心から無難にガーリッシュを頂く。しかし、これも量多いなぁ…。

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ホテルが駅から遠い、とぼやいたけど、実は、観光地のど真ん中にあったことに気付いた。観光地…つうか、ずばり言ってしまうとカレル橋。地図を見た時はそうは感じなかったんだけど、歩いてみるとすぐ近く。10分もあるかない。お城はもっと近い。要するにカレル橋とお城の間にあるのだ。道理周りがお土産屋さんばかりなわけだ。つっても、便利ではなくって、毎度毎度ながーい石畳の坂を上ってくるのは苦痛。石畳って見た目は良いんだけど、バリアフリーの真逆だからなぁ。カートなんか引いた日にゃ…。

さて、今日は、のんびり出かけたにもかかわらず、一気に行った。午前中でムハ(ミュシャ)美術館、ドヴォルザーク博物館。この2人、チェコを代表する芸術家なのに、それぞれのミュージアムはとても小さい。昼食に罠だと判っていながら寿司を食べて悶絶。午後は、市民会館、火薬塔から始まる王の道を歩く。途中にある旧市庁舎塔からの景色は絶品。広場を見下ろす写真は、CDのジャケットなんかでも見かける定番写真。って、ホントはビエロフラーヴェクの
このCDを入手してからずっと気になっていた景色なのだ。見ることが出来てよかった!

王の道をそのまま歩いて、カレル橋経由でホテルへ。いったん休憩。夕方になって、夜景撮影をしつつ、本日の公演会場、国民劇場へ。

国民劇場と言う名前の通り、いくつかのホールがあって、イベントをやっているらしいんだけれども、やっぱ、メインはオペラ。ちなみにここはチェコ国民がチェコ国民のためにチェコオペラを演奏することを目的として、チェコ国民の募金によって建てられた。ナショナリズム300%。こけら落しはスメタナの『リブシェ』。と言うことで、カレル橋の袂からスメタナの像が真っ直ぐにこの劇場を見つめている。今は、色んなオペラをやっているがそれでも演目はチェコものが多い。ちなみに、プラハにはもう一つ、国立歌劇場と言うのがあって、こちらはドイツ人が建てたもの。何をやっているかは…知らない。あんま興味ない。

さて、本日の演目は…マルティヌーの『聖母マリアの奇跡』。えーと。超マイナー。マルティヌーはメジャーかもしれないが、このオペラ、多分、録音1つしかないんじゃないかな?ビエロフラーヴェクがプラハ響振ったやつ。これが世界初録音でその後は録音はないと思う。

もちろん、そのCDを持っているんだけど、音楽は多少知っていてもストーリーは知らない。まぁ、いっか。ちなみに今日の指揮者もビエロフラーヴェク。今や世界的大指揮者だよねー、楽しみだよねー、と思っていたら、本日の公演はアシスタントの方だった。爽やかな好青年。どう考えてもビエロフラーヴェクの大好物の演目を、頑張って振っていた。つっても、音楽の監修はすべてビエロフラーヴェク御大がやっている。こんな大曲、なかなか若手一人では難しいのかも。

このオペラはその名の通り、宗教色が強いものなんだけど、舞台は結構俗っぽい。新古典主義者マルティヌーの独特のリズム感が、緊迫感を生み出し、劇場を揺るがしていく。合唱団がオペラ座の2階席、3階席を陣取って歌っているので、音響的にも音楽のど真ん中に観客がいる感じになって迫力満点。最後は、「キリエ・エレイソン」って叫んでいたので、ちょいミサっぽい大合唱で終幕。出演者の数も相当のもので、これは大変な曲だったんだなぁ、と実感。多分、日本初演はまだじゃないだろか。

歌手陣も粒揃い。珍しい演目を上質の演奏で楽しめた満足感に満たされて、劇場の外に出たのは22時過ぎ。パパッと食事をして、ホテルに戻ったのは23時過ぎ。外国で夜歩きは危険と言われても…。音楽好きには厳しいな。

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ドレスデンを午前中で撤退。特急電車に揺られて、プラハにやってきた。実は長年の憧れの地である。ドヴォルザークとか、スメタナとか、ヤナーチェクとか、マルティヌーとか、スークとか。大好きなんである、チェコ音楽。つうわけで、今回の旅のメイン。

さて、乗った電車だが、特急と言っても、去年乗ったオーストリアのものみたいに小奇麗ではなかった(トイレ壊れていたし)。とは言え、この路線は景観がいいので有名。エルベ川とその川岸に聳え立つ奇岩が印象的。時期的に微妙だった上に窓側とは言え、反対側だったので、ちょい残念。

電車は満席に近い状態。席の予約をしておいてよかった。ちなみに、前にも書いたけど、ヨーロッパの通常の特急って、敢えて指定席の車両と言うものはない。普通の車両に席だけを予約する感じ。レストランの予約席と同じ感覚だと思えばいい。去年は予約されている席なんて殆どなかったので、予約するだけお金の無駄なのかな、と思ったけど、今回は殆ど予約で埋まってしまっていた。知らない国を旅するには予約は入れた方がいいのだなぁ。

午後一番にプラハ・ホレショヴィツェ駅着。大抵の電車はプラハ本駅に着くが旧東ドイツからの電車は多くがホレショヴィツェ駅に着く。この駅、国際電車の発着駅とは思えないほどぼろい。萎える。このおんぼろ駅のインフォメーションセンターでフリーパスを買って、地下鉄に乗り込む。チェコ語以外の案内を一切拒否した超チェコな電車、それがチェコ・メトロ。そのせいもあって、乗り換えた際、思い切り反対方向に進んでしまった。迷いながらも何とかホテル着。駅からは遠く、小さなホテルだが小奇麗で心地よい。

まずはスーパーに買い出し。トラムに乗ってみる。やっぱ、反対方向へ。慣れるまでは、なかなか…でもすぐ慣れた。その後、乗りまくる。『地球の歩き方』にはフリーパスは相当頑張って使わないと元が取れないと書いてあったがそうでもない。今日半日で7回も乗った。

少し休憩したのち、夕食がてら夜景撮影をするため再び外出。ヴルタヴァ(モルダウ、ドナウ)川に映えるプラハ城とカレル橋の風景は定番過ぎ。だけど撮るしか。

夕食はホテルの近くのレストランへ。牛肉のグラーシュを頂く。シチューみたいなもので、まぁ、旨い。肉堅かったけど。あと無難そうなオニオンスープ。これも普通に旨い。まぁ、最初の夜だし、チェコ料理ってのは良い選択だったかな。でも、本音はそろそろ和食が食べたい。

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ドレスデン大空襲があったは、1945年2月13日夕方から翌14日に掛けてのこと。と言うことで、ドレスデンでは今日はサイレンス・メモリーと呼ばれる特別な日となっている。街には人が溢れ、追悼の祈りを捧げる。

なのに、だ。上空にはヘリコプター、街中にはパトカーが列をなして走っている。メインとなる聖母教会の周りには夥しい数の警官が配備され、ホテルには、注意書きが貼られている。何なのだ…。

時折、ナチスを否定する横断幕を持った一団を目にする。そうか、デモ隊的な人がいるからなんだな、と思うがそれにしても凄い数の警官である。それと、思うのは、ドレスデン大空襲をやったのはナチスではなくて、連合国軍では?と言うこと。なのに、なぜここでナチス非難?その答えは後ほど。

この物々しい街の中、あまりド派手には動かず、アルトマイスター絵画館へ。宮殿の中にある美術館なんだけど、フェルメールだのラファエロだのと内容は充実。ゆっくり回っていたら1日がかり。歩を止めず、一通り見る。時折、楽器を持った人の絵が出てくると、どの時代に書かれたものかチェックしてみる。飲み屋でヴァイオリンとチェロを弾いている絵、村の集会所でリュートを弾いている絵、ビオラ・ダ・ガンバを持っている男性の絵…古楽に興味を持つとこういう視点から絵を見てしまうようなるんだなぁ。

アルトマイスター絵画館を後にして、聖十字架教会を見学して、ホテルに戻る。しばしの休憩ののち、夜景を撮りがてら、散策へ。聖母教会の周りの人の数はどんどん増えていく。

さて、その後は、今日のメイン、ゼンパーオーパーでのシュターツカペレ・ドレスデンの演奏会。今日明日とプレトニェフがブラームスのドイツ・レクイエムを振る。この両日にドレスデンでドイツ・レクイエム…そう、ただの演奏会ではない。ドレスデン大空襲の被害者への追悼のコンサートなのだ。このコンサートは1951年から毎年行われていて、去年はティーレマンがベートーヴェンのミサ・ソレムニスを振った。いいのか、こんなコンサートに日本人…と言う引け目もあったが参加した。

まず、怖気づいたのは、客層の重厚さだ。ウィーンの各演奏会場より遥かに緊張感を強いられる。恰幅の良い紳士淑女たち。もちろん、おいらはすれ違うたびに一瞥を食らう。日本人もいないわけではないが、非常に少ない。

ビビりつつ、会場へ。入ってびっくりしたのが椅子の配置。隅から隅まで一列全部繋がっている。真ん中の人は、入ったら最後、なかなか出ることはできない。おいらはやや左側だったので、まだ助かったが…。

午後20時過ぎ、演奏開始。もちろん、拍手はない。

鳴りだした音楽を聴いて身震いしそうになった。物凄く重厚な音色だ。パワフルと言うのではないが、腹の底にズンと来る。合唱も美しい。あっという間に1時間半が過ぎ去ってしまった。終演後は、黙とうを捧げて、静かに退去。なんか、凄い経験をした感じがした。

外に出てホテルに向かっていると聖母教会の鐘の音がガランガランと聞こえてきた。どうなっているのか、向ってみると、聖母教会の周りは、ろうそくを持った人たちで溢れかえっていた。鐘が鳴り終わるまで、ここで鐘の音を聴く。鐘が鳴り終わると同時に、男の叫び声がした。直ぐに警官が何人も駆け付け、男を取り押さえた。何か喚いているが、ドイツ語なので何を言っているかわからない。しかし、いくら欧州事情に疎いおいらでも直ぐに何か察することができた。ネオナチである。彼らを見張るためにこんなにも警察がいたのだ。そして、昼間見たナチス非難の横断幕は、彼らへの抗議だったのだ。連合国軍に破壊されつくされたドレスデンの追悼行事はネオナチの格好のPR場所だったのだ。

あまり外に出ない方がいいな~、と思ってホテルに戻ったのが22時過ぎ。今更である。

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ドレスデン2日目。冬のヨーロッパのイメージを覆し、晴天。ちなみに、雪も全くない。木々や歩いている人の服装を見なければ、夏と大して変わらない景色。雪景色も良いもんだが、屋根の色が見えるので、街本来の美しさを楽しめる。まぁ、良い。

とりあえず、観光。ドレスデン・シティカードを購入して街に繰り出す。ちなみにこのカードは24ユーロで48時間の間、街中の公共移動手段が乗り放題、メジャーな観光施設もほとんど見ることができる。お得だ!と思ったのはほんの一瞬。この街、街を見て散策するのが観光の楽しみ。どっかの施設に入って楽しむというものは、そんなに多くはない。そして、見どころは集中しているので、徒歩で殆ど用は足りる。要するに24ユーロも使う可能性は低い。しいてこのカードを買う長所を言うなら、いちいちチケットを買う必要がない、ということだ。なにせ、路面電車には停留所にも、車内にもチケットを販売の施設はない(一部の車両にあり)。この街に慣れていない人には便利っちゃ便利。

さて、街をぶらぶら。エルベ川の散策は実に心地よい。市街地に入れば、古くて威厳のある建物が盛りだくさん。と言っても、ドレスデン大空襲のせいで殆どが戦後に再現されたもの。黒と白のまだらの建物が多いのは、空襲のがれきから探し出せた部分については、昔のものを使用しているから。実は今も復旧作業が続いていて、ところどころでクレーン車が頑張っている。街の景観にはよくないが、この街にかけるドレスデンの人たちの思いの強さが伝わってくる。

実は、このドレスデン大空襲、ドレスデンが文化都市として著名だったため、連合国軍もさすがに攻撃してこないだろうと、ナチスが軍備を殆どしていなかったため壊滅的な被害を受けてしまったという。もちろん、軍の要所でもなく、連合国がドレスデンを攻撃したのは、ただの意趣晴らしだったらしい。この結果、この街に残されていた文化遺産のほとんどは消失してしまった。その後、こつこつと修復を続けて、今の姿にまで戻ってきたという。結局、戦争は勝てば官軍。ナチスの残虐行為ばかり注目されるが、勝者の行動も十分に異常だったわけだ。いまだに、空襲の残骸が街のところどころにあって、胸が痛む。

こうした努力の大成果の一つがフラウエン教会。丸くたおやかで、それでいて威厳のある容姿が2005年に60年ぶりにドレスデンに帰ってきた。ドレスデンのシンボル的存在だ。この教会の周りには、多くの観光客が集まっている。

さて、そんな観光を適当にして、夜はいざ、コンサート。今日からコンサート三昧の予定。ちゃんとチケットの予約が完了していれば、ね。

今日は、文化宮殿を本拠地としているドレスデン・フィルの演奏会へ。もちろん、場所は文化宮殿。随分と仰々しい名前だが、古い様式の街並みにあって近代的な無粋な建物である。ドレスデン・フィルのコンサートのほか、様々なジャンルの公演が行われる。音響的には…。

プログラムはすべてリヒャルト・シュトラウス。『薔薇の騎士』組曲とアルプス交響曲。指揮は、フリューベック・デ・ブルゴス。巨匠。演奏は重厚で、実直。ワルツの部分なんか、鈍重にドヨヨン、ドヨヨンと舞う。まぁ、『薔薇の騎士』だからにして、それは正解。アルプス交響曲も壮大。力強いオーケストラの音色がホールを揺らしていく。派手な響きではないが、感動的。終演後の観客の反応も熱狂的。2階席の人が足を鳴らしているのか、ドンドンドンと地鳴りのような音が聞こえてくる。お歳の方ばかりしかいなかったようだが、情熱的。

それにしても、ドレスデンでR.シュトラウスって理想的なプログラムだよなぁ。


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景色的にドレスデンは北のフェレンツェと言われている。“どこそこの何々”って偽物っぽくってしょぼいイメージがあるんだが、音楽的にはフェレンツェより全然メジャーなんでクラヲタ的には全くしょぼい街ではない。19世紀後半にはワーグナーやリヒャルト・シュトラウスがこの街を舞台に活躍していたし、17世紀にはドイツバロック音楽がこの地を中心に繁栄していた。そりゃ、まぁ、クラヲタとしては非常に気になるあこがれの地であると言っても過言ではない。

というわけで、ドレスデンにやってきた。フランクフルト乗り継ぎで15時間ほど。ウィーンのように日本人だらけではないけれも観光地。石造りの威圧的な建物がどかっとあって、異様。

今日は着いて、右往左往しただけ。寒くない、と言いたいところだが、風が吹くと手がかじかんでしまう。

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ホーチミン深夜発、成田朝着の便で帰国。いやー、日本の道路は静かだし、落ち着いているなぁ。って、比較が悪いか。ホーチミン市の交通事情と比較したら大抵の街は「静かで、安全」ってことになっちゃうな。

ちなみに、どっかで読んだんだけど、世界のバイクの8%はベトナムに集中しているそうだ(出典が不明で申し訳ない)。で、その多くがHONDA。ベトナムではバイクのことをHONDAと呼ぶ。だからYAMAHAのバイクは、「YAMAHAのHONDA」と呼ぶ…ってのは、まことにしやかに囁かれているけど、それは都市伝説らしくって、ちゃんとベトナム語でバイクって意味の言葉はあるらしい。とは言え、バイク屋、バイクの修理屋さんには必ずHONDAと書いてある。要するにHONDAの看板=バイク関係のお店と言うことだから、何となくその都市伝説も信憑性が出てきちゃう。

HONDA以外にも日本の企業が街中に溢れている。TOYOTA、HINO、HITACHI…。それで、ベトナム人は親日的なのかと言うと、それはよくわからない。如何にせん、日本人には都合のいい情報しか流れてこないからなぁ。しかし、日本製品を好んで使ってくれているほか、インフラ整備でも日本のゼネコンが頑張っていると言うことで、ベトナム人が日本人に好意的であるとしても不思議ではないだろう。他に、アメリカ、フランスに対しても、決して嫌悪的な感情は持っていない。アメリカに対しては、一部でまだまだそれなりの感情があるそうだが、思っているほどではない。日本、アメリカ、フランス…20世紀にベトナムを蹂躙した国だと思うんだけど。ちなみに、ベトナムは日本に対しての戦後賠償などを求めていない。

要するに、割とサッパリとした国民性らしいのだ。で、なぜか、嫌いなのが、中国。隣国ってことで、長い間戦争をしてきたらしいんだけど、そこんところはサッパリとはしていない。社会主義国同士だから中国とは仲がいいのかと思っていたんだけど、そういうこっちゃないらしい。

つーこって。中国より(多分)親日的で、(多分)勤勉で真面目なベトナムに日本の企業は工場を作ればいいんじゃないか?って誰でも思うんだけど、やっぱ、今はそう言う流れになりつつあるらしい。ベトナムは結構身近な国だったりするのだ。よく知らない国だったけど。もっと知ろう。

話は変わるけど、やっぱデスクトップは使いやすいなぁ。ネットも早い。外出先でのノートPCでのBlog更新は結構面倒だからなぁ。快適、快適!!

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