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東京シティ・フィルの定期演奏会に行ってきた。指揮は、藤岡幸夫さん。会場はオペラシティ。

このオーケストラ、中学生の時、課外授業で聴いて以来…だと思う。もちろん、といっては失礼だけれども、印象は全くない。指揮者は現田茂夫さんだった。これだけ覚えているだけでも、自分を褒めてあげてもいいと思う(汗)。

さて、今回のコンサートに行こうと思ったのは、プログラムがあまりにも魅力的だから。前半にベートーヴェンの交響曲第6番『田園』、後半にヴォーン・ウィリアムズの田園交響曲(第3番)。田園スペシャル。対比的な田園だけれども、それだけに聴き比べが面白い。

まずは、ベートーヴェン。お馴染みの曲だ。奇を衒わない、正統派の演奏。長閑な田園風景の温かみを感じる演奏。

そして、後半のヴォーン・ウィリアムズ。後半に持ってきていることからもわかるとおり、今回はこちらがメイン。藤岡さんもこちらをやりたくてしょうがなかったらしい。そして、自分もこちらを聴きたくてしょうがなかった。

この曲は大好きな曲で、CDで何度となく聴いてきたのだけれども、生演奏ははじめて。これは貴重な体験。藤岡さんの指揮のせいもあったのかもしれないけれども、この曲のドラマティックさや祈りの美しさなど、新たな魅力に気付かされた。

演奏も歌心を大切にした魅力的なものだった。指揮者のこの曲に対する共感、愛着が感じられて、とても水準の高いコンサートだったと思う。

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ニールセン&シベリウス生誕150年…と、何度このブログで書いただろう。それでニールセンのコンサートを聴き、CDを買い、デンマークにも足を運んだ。

…が、シベリウスを忘れていた。

それじゃぁ、と言うわけで、ハヌス・リントゥ&フィンランド放送交響楽団のコンサートに行ってきた。会場は、すみだトリフォニーホール。リントゥのシベリウス交響曲ツィクルスの第3夜(最終日)。第1夜と第2夜は、新日本フィルを振ったらしい。なぜ、オーケストラをわけたのか…。

さて、指揮者のハヌス・リントゥだが、名前こそ時折聞くものの、録音を含めて演奏はまったく聴いたことがなかった。フィンランドの指揮者と言うと、シベリウスのスペシャリストにならなくてはいけないと言う宿命を持っている(笑)が、この人のディスコグラフィを見るとほぼゲンダイものだ。今年の初めに都響を振りに来たときもゲンダイ音楽だったとのこと。そりゃぁ、なかなか聴く機会もないわけで。

とは言え、やっぱ、フィンランド人。シベリウスは十八番。だって、フィンランド放送交響楽団の指揮者になっちゃったんだ。シベリウスが苦手なんてあり得ないのだ。

さて、今宵のメニュー。すべてシベリウスなので作曲家名は省く。

交響詩『タピオラ』
交響曲第7番

ー休憩ー

交響曲第5番

アンコールは、
組曲『ベルシャザール王の饗宴』からノクターン
悲しきワルツ

とにかく弦の響きが凄い。クールと言うか、デッドと言うか、それでいて、分厚い音を出す。このオーケストラのCDは何枚か聴いているはずなんだけれども、こんな音だっただろうか。もう、シベリウスにはうってつけなんてものじゃない。

最初の『タピオラ』からはじまって、アンコールの悲しきワルツまで感心しきりだ。

最初の2曲で圧倒されて、メインデッシュの交響曲第5番で熱狂する。いや、ホントかっこいい。正直言えば、前半は名演、後半はリントゥの癖のある歌い回しが強く出たような気がする。あの独特のタメは、ストンと納得する人ばかりではないだろう。

リントゥ自身、フィンランド放送響に自分のシベリウスを受け入れてもらうまでに半年かかったといっている。

しかし、フィンランドの国内外で散々演奏され尽くされたシベリウスを、また同じテイストで演奏するのも、聴くのも面白くないわけで、個人的にはこれはこれでとてもよかったと思う。それに何より、十分に白熱した演奏で、感動的なコンサートだった。

細かいことを言えば、木管は…ちょっと、あれかなと思ったのだけれども、許容範囲のうちということで。

終演後は、サイン会。当然、並ぶ。演奏家を間近で会うのは興味深い。ヴァイオリニストの指だとか、指揮者の手だとか、持っている雰囲気だとか、客席から眺めているだけでは、わからないこともある。

そんなこんなで、満足の行く演奏会だった。有名どころの海外オーケストラでS席10,000円と言うリーズナブルさも魅力的だけれども、何よりも演奏が素晴らしく、大穴的なコンサートだったと思う。自分も、なんとなくと言う感じで行ったのだけれども、会場も、お客さんが多くなく半分ちょっとくらいしか入っていなかったようだ。この入りでオーケストラが下がった後も、拍手が鳴り止まず指揮者がもう一度挨拶をする、俗に言うところの一般参賀があったのだから、どこに素晴らしいコンサートがあるかわからないものである。

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ジュリアーノ・カルミニョーラ&ベニス・バロック・オーケストラを聴きに紀尾井ホールへ。

演目は、

ジェミニアーニ:合奏協奏曲ニ短調『ラ・フォリア』
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲RV.277『お気に入り』
J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲BWV1042

J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲BWV1056R
J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲BWV1041
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲RV.208『ムガール大帝』

の前半3曲、後半3曲と言う組み合わせ。メインは最近リリースしたJ.S.バッハの協奏曲集。もっとも、CDはコンチェルト・ケルンで、今回は、ベニス・バロック・オーケストラ。色彩豊かなカルミニョーラの、どことなくヴェネチア訛りのJ.S.バッハ。ゴンドラの揺らめき、きらめくアドリア海の青い海、複雑に入り組んだ石畳の小路…ヴェネチアの情緒を感じてしまったのならば、それは余りにもイメージに振り回されすぎだろうか。

ヴィヴァルディ2曲は、さすが、十八番。特に『ムガール大帝』は、変幻自在の音色。第1楽章と第3楽章のヴァイオリンのソロは期待通りエキサイティングで、観客を釘付けにした。カルミニョーラの演奏で、この曲を聴けるとはうれしい限り。

アンコールはすべてヴィヴァルディ。2つのヴァイオリンのための協奏曲RV.516より第1楽章、第3楽章、ヴァイオリン協奏曲RV.180『喜び』より第1楽章、そして、〆は『四季』「夏」より第3楽章。どれも良い感じで力が抜けて、遊び心があり、楽しいアンコールとなった。

終演後はサイン会。必ず、行っておく。できる限りコンサートのすべてのイベントには参加したいほうなのだ。

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ハイティンク&ロンドン交響楽団の来日公演へ。NHK音楽祭の一環のコンサート。よって、会場はNHKホール。そこは残念なところなんだけれども、このコンビにしては値段が安い。

演目は、パーセルのメアリー女王のための葬送の音楽、ベートーヴェンのピアノ協奏曲(独奏はマレイ・ペライア)、ブラームスの交響曲第1番。開演前に、音楽評論家の奥田佳道氏のプレトークがあった。

さて、今宵の主役はなんと言っても、ハイティンク。しかし、ピアノ協奏曲でのペライアも流石。やさしく、やわらかい音色がピアノから零れ落ちてくる。それに寄り添うような、暖かみのあるハイティンクの指揮。ロンドン響がこんなにも柔らかい音を出すとは。

後半のブラームスは、端整でありながら、程よい熱気を帯びた演奏。テンポはやや速めで、86歳の巨匠とは思えないような颯爽とした音楽をNHKホールに響かせた。ボストン響の演奏で好評を得た何の奇も衒わない高水準の「ハイティンクのブラームス」である。

先週のブロムシュテットといい、今回のハイティンクといい、老巨匠が今なお進化を止めずに素晴らしい演奏を聴かせてくれるとはうれしい限りである。

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NHK交響楽団の定期公演へ。指揮は、ヘルベルト・ブロムシュテット。ブロムシュテットは、ここ数年、9月をN響の定期公演を振るために日本で過ごしている。NHKの力恐るべし。

演目は、前半にベートーヴェンの交響曲第2番とピアノ協奏曲第5番『皇帝』。ソリストは、オーストリアの中堅ピアニスト、ティル・フェルナー。会場は生憎のNHKホール。あいも変わらず、サントリーホールの公演は取ることができず。

交響曲第2番は、思い返してみると、コンサートではじめて聴く演目。まだまだ古典派の影響の色濃い時期のもの。88歳のブロムシュテットは、楽聖の初期交響曲を爽快でスケールの大きい演奏を披露してくれた。今回の席はやや後方で、音響的に難のあるNHKホールでは、少し不利な位置だったのだけれども、それでも十分に音楽が響いてくる。N響、本気だ。本気のときのN響は流石の演奏をしてくる。この迫力、ブロムシュテットにうまく乗せられているのだな、と。

後半の『皇帝』もブロムシュテット&N響は絶好調。やや力強さに欠くフェルナーの後ろでやりたい放題、分厚い演奏をしてしまっていた。フェルナーの演奏は線が細く、よく言えば綺麗系のもので、第2楽章なんかは美しい演奏だったと言えるのだけれども、ブロムシュテットの前ではバランスが悪かったと言うことかもしれない。以前ブロムシュテットと競演したのを聴いたコヴァセヴィッチと比較すると印象はだいぶ薄い。

終演後は大きな拍手が送られていた。今回のブロムシュテットも、満足の行くものだった。

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昨日、トーマス・ダウスゴー指揮東京都交響楽団の演奏会へ。会場は、久々のサントリーホール。演目は、日本初演となるサーリアホによるクラリネット協奏曲“D'OM LE VRAI SENS”とニールセンの交響曲第3番。クラリネット独奏は初演者のカリ・クリーク。作曲者も臨席。

サーリアホの作品は、中世のタペストリー『貴婦人と一角獣』にインスピレーションを得て作曲されたもの。このタペストリーは1500年頃に6連作として作製されたもので、名品として知られているものの、謎に満ちたものであるという。6連作に対し、6部構成となっている。

真っ暗に電気を落とされたホールの中で、曲は静かに始まる。やがて、舞台の袖から、クラリネットの強烈な咆哮が聴こえてくる。どうも、これは一角獣(ユニコーン)の嘶きらしい。空想の動物なのに妙に生々しい響きだ。

1階客席の端から登場したカリ・クリークにスポットライトが当てられる。壁に映し出されたシルエットはどこかピエロっぽく、現実のものに見えない。丸で切り絵のようだ。動きもまた軽妙で、実に芝居上手だ。

いかにもゲンダイ音楽の響きではあるけれども、ファンタスティックでどこか怪しげな響きに満ちている。最後の1枚だけは、コンサートの解説書に載っているものの、他の5枚の絵がどんなものであるかはわからない。だけれども、絵の雰囲気は十分に伝わってくる。

ヴァイオリン奏者たちが演奏しながら舞台から降りてくるという演出の中、曲は静かに終わる。ちなみに、タイトルの“D'OM LE VRAI SENS”は「人に真なる感覚/意味」と訳すことが出来るらしい。6枚目のタペストリーのタイトル“A mon seul desir”のアナグラム(文字を入れ替えて別の文章にすること)となっている。この隠された文章から、最初の5枚の絵は5感、最後の1枚の絵は第6感を意味していると考えられている。

演奏後は大喝采。独奏者のカリ・クラークは、とにかく上手い。芝居も含めて、他にこの曲を演奏できる奏者はいるんだろうか。

休憩を挟んで、ニールセンの交響曲第3番。今月2度目の実演。1度目は海外公演とは言え、あまり演奏されないこの曲を短期間の間に聴き比べられるとは。ちなみに1度目は、ブロムシュテット指揮ゲヴァントハウス管弦楽団。

冒頭からゲヴァントハウス管弦楽団と都響のパワーの違いを思い知る。これは、きっとダウスゴーの指示と言うよりは、金管群のパワーの差だろう。とは言え、演奏そのものは大変な熱演だった。弦もしなやかでよく響いていたし、十分に豪放な響き。オーケストラを煽りまくっておきながら、わりと引き締まった演奏。2楽章の独唱者は、後方座席を挟んで、オルガンの前で歌唱。遠くから響いてくる音響効果を狙ったのだろうか。第4楽章まで一気呵成に演奏しきって、観客から大喝采を浴びていた。

なお、ダウスゴーは来年1月にも新日フィルを振って、ニールセンを演奏する。曲目は交響曲第5番。2月には同曲をパーヴォ・ヤルヴィ&N響が演奏するので、こちらも聴き比べが可能。

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最近、CDショップなどで推されていることの多い、アンドレア・バッティストーニのコンサートに行ってきた。オーケストラはCDでも共演している東京フィル。CDは買っていないので聴いたことはないんだけれども、プログラムが面白そうだったので行ってみた。

ロッシーニ:歌劇『コリントの包囲』序曲
ヴェルディ:歌劇『シチリア島の夕べの祈り』より舞曲

-休憩-

プッチーニ:交響的前奏曲
レスピーギ:組曲『シバの女王ベルキス』

イタリア・シンフォニック・プログラムと言うことで、「イタリアはオペラだけじゃない!オーケストレーションも凄いんだぞ!」とイタリア人のバッティストーニが意欲的に組んだプログラム。管弦楽とは言え、プログラムの前半はオペラに頼っている…よね?と言う細かい突込みはなし…にしたいが、歌劇『シチリア島の夕べの祈り』の舞曲は、「あ、うん、オペラだよね?」って感じの超描写的音楽。

趣旨的には、メインは後半。オーケストラも後半で一気にエンジンがかかってきた。今回に限らず、後半の方がエンジンがかかることって多いけど。

で、『シバの女王』ベルキスは大爆発。もうなんの躊躇いも羞恥心もなく、20代の指揮者が若さのままにオーケストラを煽りまくった。だけれども、イタリア人らしい歌心があって、耳障りではない。なるほど、これはお客さん大喜びするわけだ。

マニアックと言っていいプログラムだったわけだけれども、十分に堪能。若き勢いだけで何とかしちゃいました、ってわけではない音楽作り。十分な伸びしろがあるだろう。これからどう成長していくのか楽しみ。

基本的にオペラ指揮者らしいけれども、よりコンサートの経験も積んで、大曲にも挑んでほしい。

ちなみに今回は、オペラシティのサイドバルコニー席3階から俯瞰しつつ鑑賞。音のバランスは最悪。舞台も半分近くが見られなかった。しかし、たまには見下ろすのも悪くないかな、なんて偉そうなことを考えてみたり。

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来年、1月から2月にかけて、バレンボイムがシュターツカペレ・ベルリンを率いて来日する。

っていうのは良いんだけれども、これ、プログラムが凄すぎる。ブルックナー全曲演奏。来日公演でこれをやってしまうか。一般的に外来楽団のプログラムはお客さんの集まりやすい無難な演目が多い。ブルックナーは日本のクラヲタに人気のある作曲家だけれども、一気に全曲演奏をして喜ぶのなんて、一部のマニアだけじゃなかろか。ベートーヴェンとか、ブラームスだったら集客力があるのだろうけれども。

ちなみにセット券は、235,000円。多分…いや、絶対に買わない。

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久しぶりのコンサート。チョン・ミュンフン&東京フィルで、マーラーの交響曲第第6番。会場は、オペラシティ。ここでフルオーケストラを聴くのはアーノンクールの最後の来日公演以来。こんな巨大編成ははじめて。

前から3列目と言うあまりよろしくない席になってしまったのは、コンサートに行くのを決めたのが遅かったせい。全体は見ることが出来なかったが、指揮者は半端なくよく見ることが出来た(笑)。

さて、演奏はと言うと、これがなかなか凄いものだった。正直荒削りな感じはしたけれども、強力な推進力と熱気は観客を一気に飲み込んだ。特に終楽章、狂的なまでに荒れ狂う音楽をコントロールしきったのは、並大抵の指揮者ではない証。

第3楽章も世紀末的な濃厚なドロリとした美しさを緊迫感をもって演奏してくれた。弦は力強くはないけれども、とても感動的な演奏だった。

終演後、オーケストラが引いても拍手は鳴りやまず。ポロシャツに着替えたマエストロが、照れくさそうに楽団員を引き連れて再登場。舞台の上から観客と握手会。チョン・ミョンフンがハンリュウスターになった瞬間である。なお、自分も握手をした模様。

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アマンディーヌ・ベイエ&アンサンブル・リ・インコーニティのコンサートに行ってきた。コンサートは、8月のラインガウ音楽祭以来、国内では何時振りかなぁ…。とっても久し振りだと思う。

このコンサートは、だいぶ前に開催がアナウンスされてから、随分と楽しみにしていたんだけれども、チケットを抑えたのは1週間前。主催のアレグロ・ミュージックに電話したら、どういうわけか結構良い席が空いていて、「んじゃ、そこでお願いします」と言うことであっさりと取ってしまった。こんなノリでいいんだろうか、とも思うんだけれども、こんなノリでコンサートに行けるのが、理想のような気もする。

プログラムは、「ヴィヴァルディ&J.S.バッハ~さまざまな楽器による魅惑の協奏曲集」と題して、6つの協奏曲が演奏された。詳細は以下の通り。

ヴィヴァルディ:シンフォニア ハ長調 RV112
J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 BWV1041
ヴィヴァルディ:チェロ協奏曲 ニ長調 RV403
ヴィヴァルディ:ヴァイオリンとオルガンのための協奏曲 ト短調(after RV517)

ー 休憩 ー

J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲 ニ短調 BWV1052
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 RV228

来日公演は、今回の上記Bプログラムと『四季』を含むヴィヴァルディの協奏曲集で構成されるAプログラムの2つ。Aプログラムは、王子ホールと何故か姫路のホールで、Bプログラムは、津田ホールのみでの演奏となっている。『四季』は人気で、王子ホールは満席。対して、津田ホールは、6割も入っていたかどうか。そんなに有名曲がいいのだろうか。Bプログラムだって十分魅力的なのにな。

演奏はさすが。1週間前でも行く決断をしてよかった。ベイエの演奏は、CDで聴く以上に清々しく、凛として豊かに響く。同じ古楽器演奏家でも、ドイツやイタリアの楽団のような刺激的な演奏ではなくて、優美な美しさをも含んでいる。もちろん、一昔前の退屈な優美さにあふれたバロック音楽でもない。ピリオド奏法も一元的なものではなくて、それなりの年月を経て、多種多様な方向性を見出し始めている。その一角にベイエたちはいるのだろう。目新しかったピリオド奏法も成熟の時を迎えているのかもしれない。

それにしても、最後のRV228、これ、ピゼンデルのために作曲された曲なんだけれども、第3楽章のヴァイオリン・ソロが、唖然とするくらい無茶している。バロック・ヴァイオリンの短い指板を飛び出しかねない高音でキリキリ舞いする。

そして、バックのヴァイオリニストの掛け声でフィニッシュ。なんだこれ(笑)。こういう遊び心が、古楽の面白いところ。

アンコールは2曲。ヴィヴァルディがピエタ院のスターヴァイオリニスト、キアーラのために作曲したヴァイオリン協奏曲(RV番号は忘れた)から第2楽章と『冬』の第2楽章。これ聴いたら『四季』も聴きに行きたくなる(汗)。

なお、津田ホールははじめて行ったホールだけれども、古楽器の演奏には程よい大きさのホールだと感じた。人数も多くないので、サイン会もスムーズだった(笑)。

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