Lyritaの続き。えっと、まず、このレーベルHMVで取り扱っていないみたい、ってことを報告しておいて、昨日、入手したLyritaのうち1枚を軽く紹介。内容は次の通り。
ジェラルド・フィンジ(1901-1956)
○セヴァーン狂詩曲
○小管弦楽のための3つの独白(『恋の空騒ぎ』組曲より)
○弦楽オーケストラのためのロマンス
○弦楽オーケストラのための前奏曲
○管弦楽のための哀歌『落ち葉』
○小管弦楽とヴァイオリンのための入祭唱
○ピアノと弦楽オーケストラのためのエクローグ※
○ピアノと管弦楽のための大幻想曲とトッカータ※
サー・エイドリアン・ボールト指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ヴァーノン・ハンドリー指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(※)
基本的に、1枚(組)のCDに複数の指揮者が入っているのって好きじゃないんだけど、これは、「まぁ、しょうがないか」ってんで買ってみたもの。ボールトだし、ハンドリーだし、フィンジだし。オーケストラは、ロンドン・フィルとニュー・フィルハーモニア。さすが、Lyrita、持ってくるアーティストが珍曲離れしている。
で、これが大当たりだった。フィンジに興味を持ったらまずこれを買え!ってくらい。選曲も演奏も管弦楽作品集としては無敵ではないだろうか。いや、ほかにマリナー盤ぐらいしか知らないけど。ただ、マリナー盤は『降誕祭』が入っているので、純粋に管弦楽曲集ではない。そんなこんなで、やっぱ最強じゃないかな?
全て美しい曲なんだけど、特にロマンス、落ち葉、エクローグ、入祭唱、前奏曲あたりは、フィンジの本領発揮ってなところ。イギリスの片田舎でのカントリーライフをこよなく愛したフィンジ。田園風景を思わせる優しく、微かな愁いを帯びたメランコリックなメロディの数々は聴くものを魅了してやまない。ボールトとロンドン・フィルはこの名旋律をたーっぷりとゆったりと歌わせる。ココロ、痺れる。力抜いて聴こう。
ウェッジウッドの器で紅茶でも飲みながら、憂鬱な午後にまったりと聴くのが小粋。ちなみに、ウェッジウッド家は、フィンジを「俺の後継者!!」と指名していたヴォーン・ウィリアムズの奥様の実家。まんざら無関係じゃない。つか、フィンジの方が、「実は、ウェッジウッドの一族なんです」と言われてしっくり来る。
ま、おいらは江戸切子くらいしか持ってないけどね!!
ジャケットがゴツイのは…ま、ま、諦めてもらいましょう。中身とは全然っ!!印象違うから。もちろん、この画の本人は、ボールト。フィンジと親交はあったらしい。
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