バラキレフの交響曲を聴いている。なんだか、懐かしい。だいぶ昔にハイローテンションで聴いていた曲だ。演奏は、スヴェトラーノフ&ロシア国立交響楽団、こればかり。いつの間にか聴かなくなっていたんだけど、CDのデータ化をしていて、気軽にクリックで聴けるようになったのでまた聴いている。
いつ聴いていたのか、具体的にはよく覚えていないけど、何となく、あるじゃんか、若い頃にロシア音楽にハマる時期って(ないか?)。ショスタコーヴィチとか、ロシア5人組とか言って喜んじゃう時期。軽く中2病臭がするんだけど、まぁ、そうなのもしれない。成熟したロシア音楽ファンと言うより若気の至り的な。大学の管弦楽団なんか、ショスタコーヴィチが“革命的”に持てはやされていたりする(うちだけだったのか)。ロシアの爆発的なパワーが若い血潮を湧き立たせるのだろう。おいらが、バラキレフに出会ったのはそんな頃だった。つっても、中学校からのクラヲタだったので、大学時代は、既に中2病的ロシア音楽への熱狂は生意気に卒業していて、「ふ、ショスタコーヴィチか…若いな」と冷めた目で見たいた。ものの見事に高2病。
このバラキレフはそんな10代の頃の青き記憶を蘇らせてくれる(あ、今でも十分青いんだけど。つか、最後まで青く生きていくつもりなんだけどね)。民族臭を容赦ないパワーで炸裂させたかと思うと、郷愁漂う美しいメロディが涙を誘う。感情の起伏が激しくって、躊躇しない音楽運びが若い心にストレートに訴えかけてくる。10代でヴォーン・ウィリアムズの田園交響曲とか聴いて、「ショスタコ?シンドイよ」とか言っていた痛々しいおいらも、こんな曲を好きで聴いていた。何となく、ホッとする。
もちろん、今、聴いてもこの曲は素敵に心を揺さぶってくる。ロシア民族交響曲とでもいいたくなるような、土臭い音楽だが、なかなかもって、馬鹿にしていては損な曲じゃないだろか。叫びたくなったら、今でもこの曲は有効だ。共にスピーカーの前でShout!!
ちなみに、スヴェトラーノフは2度録音があるけど、フィルハーモニア管弦楽団との新盤は大人しくって面白くない。Shoutするなら手兵の旧盤に限る。
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