「TVで言っていた」
魔法の言葉である。びっくりするようなニュースや、これまで常識だと思っていたことを覆される情報を得て信じられないと言う顔をされたら、この言葉を告げると、あっつう間に疑念は絶対的真実に変化する。この魔法が、より強くかかる場合、現実すら否定してしまうようになる。例えば、TVで「黒」と言う情報を得たとする。しかし、実際は「白」で、現実に「白」を見せられても、どこかに「黒」があるはずだ、いや、「白」に見えるが実は「黒」なのだ、とまで思い込むようになる。そうして、なかなか「白」と言う事実を受け入れられない。TVで言っていたことこそ真実なのである。まぁ、この魔法が通じない邪教徒もいるが、そう言うやつは、「あいつは変な奴だ」で済ませればよい。
まぁ、そんなわけで、とりあえず、「TVで言っていた」と言っておけば、なんでも信じてもらえる。おいらは今後、この魔法を濫用することにする。
さて、話は変わって。今日、エイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団のヴィヴァルディの協奏曲集を買ってきた。いつものように、データ化してPCに保存して、ほかのCDから順に聴いていた。で、次、このCDを聴こう、と再生したとたん、びっくりした。音質があまりにも素晴らしいのだ。楽器の一つ一つが実に鮮明に浮かび上がってくる。素晴らしい音楽の空間。目を瞑れば、そこは演奏会場だ。と、一瞬で思い出す。そうだった、これLINNのCDだった、と。マジでここのCDは半端なく音が良い。おいらのような、オーディオ素人でもすぐに、「あ、違う」と判ってしまう。確か、以前、TVでも言っていた。
まぁ、古楽ではドメジャーな楽団で演奏も最高に素晴らしいのだが、このCDはこの録音があってこそのものである。いや、それはエイジ・オブ・エンライトゥンメント管弦楽団に対して失礼なんだが、それくらいの価値があると思うのだ。以前、テレビで激讃されていた、マッケラスのモーツァルトの後期交響曲集も、その評価の高さはLINNの録音によるところが大きい。オーケストラでもその真価は存分に発揮されるが、小編成のバロック音楽でも魅力は十分。いや、むしろ、バロック音楽こそLINNで聴きたい!かもしれない。ちなみに、LINNのCDはバロック音楽が多い。
え?上記の文で「TVで…」と言うのはホントかって?嘘。ごめんなさい。TVがこんなん取り上げるはずないよね…。
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