ウィーン国立歌劇場…言わずと知れたドイツ系オペラの最高峰である。威容を誇る重厚な外見は、ハプスブルク家の権威を誇示するかのようである。
さて、ウィーン到着の翌日、おいらは早速このオペラの殿堂に足を運んだ。海外でのオペラ鑑賞はこれが2度目。1度目は昨秋のロサンゼルス・オペラ。もう、全然、日本のオペラ公演とは印象が違って、面白かった(と言っても、日本でのオペラ体験は1度のみ(汗))。客の反応、演奏者のノリ、休憩時間の様子など全部違うのだ。
では、ウィーンはどうか。やはり、違う。
まず…ツアーを中心にした日本人観光客の多さ!!(笑)自分もそうなんだけど、ね。しかし、日中の観光疲れのせいか、最高の席で大爆睡。「プラハ、ブダペスト、ウィーン、中欧の三古都を巡る旅8日間!」なんてよく見るけど、まぁ、凄くハードなスケジュールなんでしょう。ウィーンだけでも1週間じゃ到底観光しきれないのに1週間で3都市だから!公演の前に、ホテルで一休憩なんてしている場合じゃないのかな。そこに持ってきて、意味の判らない言葉の聴きなれない音楽劇をみせられた日には、そりゃぁ、誰でも大爆睡だ。しかも、下手すりゃ、オペラの前に美味しいオーストリア料理をしこたま食べさせられていたりして…。
ウィーンに来たからオペラ!なんだろうけど、ツアー会社も事前にオペラのストーリーのレクチャや体調管理のしやすい日程を組むなどお客さんへの配慮をするべきじゃないかなぁ?
と、軽く想像を交えた感想など述べてみる(大凡外れていないと思うけど)。しかし、この日本人の多さ、トイレにまで影響していて、入口に「男」「女」と漢字で書かれていたのにはげんなりしてしまった。そこまでサービスしないでいいよ…。それとも間違えて入る日本人が多いのだろうか。恥だなぁ。
あとはやっぱりあの筒状の劇場のかたち!欧州のオペラ座に来ました~って実感がじんわりとする瞬間である。平土間に座ったんだけど、見上げれば、あの2階席3階席がぐるっとまわりを囲んでいるのである。うーん…オペラだ(笑)。
服装はみんなちゃんとしている。ロサンゼルス・オペラよりもフォーマル。手荷物は殆ど持たないのがマナー。コートからカバンまで必ずクロークに預けなければならない。これは、ほかのコンサートホールなんかでも同じこと。だから、クロークはとても大きい。サントリーホールのクロークとは比べ物にならないと思う。対して、ロサンゼルス・オペラはクロークがない。荷物が多い場合は、守衛さんに預ける。しかし、そんなことしている人は殆どいない。治安が悪い故に家から身一つで車でやってくるからだ。ドロシー・チャンドラー・パヴィリオンの最寄りの地下鉄は結構、危険。ウィーン国立歌劇場の最寄りのカールスプラッツの駅もウィーンではそれほど治安の良さそうなところではないが、みな電車で帰る。まぁ、それなりに安全である証拠かもしれない。
観客の態度は落ち着いているが、観光地ゆえにフラッシュが絶えない。どこでもフラッシュを焚く観光客ってどうにかならないのだろうか。ちなみに、写真は公演中以外は撮ってもいいことになっている。そのことは、プログラムにばっちり日本語で書いてある。
演奏の内容は旅行中の日記に譲るとして、ちょっと不思議に思ったこと、夕食ってみんなどうしているんだろうか。おいらはサンドウィッチを買ってホテルに置いといて、帰って来て食べていたけど…。オペラ終わるのって22:30とかなんだよねー。まぁ、割とヨーロッパの人って遅くまでご飯食べているみたいだけどね。日本人はきついんじゃなかろか。
[0回]
PR