ムジークフェライン…黄金の間、クラヲタじゃなくてもニューイヤーコンサートの会場と言えば知っている人もいるくらい有名な音楽の殿堂。世界最高のホールと言うのは、常識と化しているし、サントリー・ホールなど世界各国のホールはこのホールを模範に作られたとされる。
数多のCDでこのホールの響きに親しんでいるわけだが、さて生で聴いてみるとどうだったのか。
まぁ、ぶっちゃけ、衝撃的。最初の『田園』…すごいんだ。ウィーン・フィルの音が、たっぷりと鳴り響く。音楽がすごく豊かに溢れて行く。音が波濤となして押し寄せる。しかし、ぼやけたりしないで芯がしっかりとしているから、ものすごい迫力を持つ。ウィーン・フィルはこのホールに合わせて音作りをしていると言うが、なるほどここで聴くウィーン・フィルは、サントリー・ホールで聴くものとは違うようだ。『田園』ってこんな凄い音楽だったんだ…。
内部の金ぴか具合も、実際に見るとほんと凄い。このホールは、音響だけでなく、建造物としても一級品なのだ。実質最後のオーストリア皇帝がハプスブルク家の威信を持って、建てさせたのだからそりゃ、凄い。歴史の深みも感じることができる。
行って初めて知った面白い点をいくつか。
・楽屋から舞台へは観客も通る普通の通路を通らないといけない。
・2階の席は狭い。3列目は斜めにしないと足がおさまらない。
・そして、2階の3列目からはほとんど何も見ることができない。
・これは映像で見て知っていたが、ホントに舞台が狭い。解っていながら驚く。
・階段の踊り場にクララ・シューマン、それと向かい合うようにその階下にブラームスの像がある。
あー、まだなんかあったような気がするけど、パッと思い出せるのはこれだけ。
コンサートが終わって外に出ると寒い中、ホームレスが手を差し出して、座り込んでいるのが妙に印象的だった…。
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