おいらと同年代のヴァイオリニスト、ヒラリー・ハーンのメンデルスゾーンを買ってみた。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は、クラヲタには苦手だという人が多いような気がするが、おいらは大好きな曲だ。もちろん、ベスト盤は、フランチェスカッティ&セル、クリーブランドのCBS(SC)盤。欲望のままに美音が溢れまくる快感度の高い演奏だ。
対して、ハーンの演奏は、フランチェスカッティにある華美なところはあまり見られない。線は細く、鋭利で研ぎ澄まされた響きだ。フィナーレでの加速は、切れ味抜群の刃物で快刀乱麻ってところだろうか。冷たく情に溺れない、クールなメンデルスゾーン。なんだか、ジャケットの写真のイメージ通りの演奏だ。
しかし、これはこれで、中途半端なところがなくて、面白い。ウルフ&オスロ・フィルのバックも、上手い具合にハーンの演奏を支えている。まぁ、メンデルスゾーンなんで、ガッツリブッとい演奏というのもなんだか、女装したプロレスラーみたいで気持ち悪いもんだで、ハーンくらいの響きも、物足りなさを感じさせることがないのだ。
この響きで…バッハをやったら絶対面白い。と言うか、無伴奏のCDは買ったんだけど、まだ聴いていない。残念ながら全曲録音していないんだけどね…。でも、無伴奏がデビュー盤って、チャレンジャー過ぎる(笑)。凄いもんだ。
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