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『ゴールウェイ伯の楽しみ~「魔女たち」のアイルランド音楽~』と言うタイトルのCDを聴いている。英題はLord Gallaway's Delight、サブタイトルにAn Excellent Collection of Dances & Gaelic Lamentsとある。このタイトルから想像できる通り、アイルランドに古くから伝わる舞曲と哀歌を集めた一枚。演奏しているのは、フランスの古楽楽団、レ・ウィッチーズ。プレイフォードの録音が鮮烈で印象深かったが、ほかの録音でもトラッド色の強い音楽で高い評価を得ている楽団である。「魔女たち」を意味する楽団名が示す通り、中心メンバーは女性。レ・ウィッチーズを離れると、個々は欧州各地の著名古楽楽団で活躍している腕利きばかりだ。

今回は、ゲストにシュヴァン・アームストロングと言うアイリッシュ・ハープ奏者を迎えている。アイリッシュ・ハープのように古いタイプのハープを弾く演奏家と言えば、アンドリュー・ローレンス=キングが第一人者として知られているが、寡聞にして、アームストロングと言う名前ははじめて聞く。アイルランド音楽にアイリッシュハープは欠かせない楽器なので、アイルランドには名手が多くいるのだろう。

さて、今回のアルバムに収められているのは、18曲。タイトルのゴールウェイ伯の名は3曲目の「ゴールウェイ伯にまつわる嘆き」で出てくる。ゴールウェイは、アイルランド西部の街の名前。ここで言うゴールウェイ伯は、17世紀末の頃にこの地方を治めていた子爵で、ユーリック・バークと言う名の人物を指すらしい。この人は、ジェイムズ2世とオレンジ公ウィリアムの戦いに巻き込まれて、討たれたと言う。このゴールウェイ伯を偲んだのが、「ゴールウェイ伯にまつわる嘆き」。そして、CDのタイトルは、ゴールウェイ伯の日頃の楽しみをイメージしたのだろうか。なかなか洒落たタイトルである。

このCDを流し聴きをしていてふと思うのは、ブルーグラスに通じるような哀愁が漂っていること。源流は似たところにあるのかも…と想像を膨らませてみる。そんな音楽に、切々としたヴァイオリンの響きが乗っかり、素朴で清澄なアイリッシュハープが絡んでいく。そして、笛や打楽器も加わってこれば、一気にレ・ウィッチーズの世界が広がっていく。プレイフォードの録音で聴く者を魅了した、リズミカルで、それでいて、清澄な音楽だ。哀歌に相当する曲も透明感があり、美しい。フランスの楽団だが、アイルランドの美感をよく捉えているのではないだろうか。アイルランドやスコットランドは、イングランドとの戦いの関係で、フランスとは同盟関係が深かったらしいので、何か通じるものがあるのかもしれない。録音も良好。レ・ウィッチーズの響きをよく伝えてくれる。

ジャケットの荒涼とした浜辺と廃墟の写真も、音楽に合っていて、激しく郷愁を煽り立ててくる。高いCDなんだけど、魅力的なんだよね、アルファ・レーベル。今後の録音にも期待したい。そして、レ・ウィッチーズの来日公演も…いつか!

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