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関口にある東京カテドラル…正式名称は東京カテドラル聖マリア大聖堂に行ってきた。

都内で、ヨーロッパの大聖堂に匹敵する残響を持つ教会ってここくらいしか思いつかない。他にあるんだろうか?まぁ、あったとして知名度はここがNo.1だろう。丹下健三によるコンクリートむき出しのデザインもインパクトが強い。

と言うわけで、一度行ってみたいと思っていた。だって、宗教曲は本来こういう大聖堂のような残響豊かなところで演奏されるように作曲されているわけであって、決してコンサート・ホールで演奏されたものは本来の響きではないと思うから。しかし、ここでのコンサートの情報ってなかなか入手できない。ぶらあぼにもなかなか載らないし、東京カテドラルのホームページはまったく情報不足だ。そんで、一生懸命探してようやく見つけ出したのが今日のイベント、フライブルク大聖堂付属少年合唱団来日公演だ。なんと、韓人教会のミサってことで入場は自由。

フライブルク大聖堂付属少年合唱団は、その名の通りフライブルクの大聖堂を本拠地に活動する合唱団。フライブルク…と言えば、南西ドイツ放送交響楽団。と言うわけで、ギーレンがこのオーケストラを振って録音したマーラーの交響曲全集を確認してみるとちゃんと出演していた。知らない合唱団だと思っていたが、こうして手元にCDがあると言う不思議…。

さて、演奏会の印象。いや、演奏会ではない。ミサだった。もうバリバリに宗教行事。しかも、韓人協会と言うことで、ほぼ韓国人ばかり。日本人の観光客であふれていたウィーンの王宮礼拝堂でのミサ曲よりも全然日本人比率は低い。みんな、信心深き信仰者。誰でもウェルカム!と書いてあったので行ったのだが、強烈に場違い。韓国語で祈り始めるし…え、どうすんの?どうすんの?と。まぁ、一般人ぽい人もぼちぼちいたので、いいっちゃ、いいんだし、本来ミサってそう言うオープンなものらしい。

ただ、辟易したのは、場内の落ち着かなさ!人の出入りは激しいし、なんか後ろで作業しているし、で、もの落とすし…宗教曲を聴いて心洗われる、と言う心境になるには少し雰囲気的にどうかな?と思った。もちろん、おいらは文句言う立場じゃなくって、こういうものなんだ、と言うことを理解するべきだけど。ウィーンの王宮礼拝堂では、さほど違和感なく敬虔な気持ちになれたんだけどなぁ。ちなみに、ウィーンは有料だった。やはり、お金を払って、出入りをきちんと制限するイベントに行くべきなんだろう。

さて、カテドラル教会の音響そのものは、なるほど残響豊かなものだった。緩やかに描くコンクリートの壁の曲線が、その豊かな音響をつくり出すのだろう。様々な像や彫刻が作り出す乱反射的なヨーロッパの教会の残響とも異なるが、やはり、東京で宗教曲を聴くならここがベストと言うことになりそうだ。今度はもう少し別のイベントでここに来てみたい。ホント、いつも思うのは、コルボがローザンヌ声楽アンサンブルとここで演奏をしてくれたら最高!なのだが…。

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