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山に入り始めてまもなくのころ、一冊の本に出会った。田部重治の『山と渓谷』である。まだまだ、登山と言うより、探検の色の濃かったわが国登山文化黎明期の記録である。そこに出てくる登山は、地図を追い、登山道や道標にすがって登る今の登山とは全く別の次元の“探検”そのものだった。その後、“探検”的登山の記録に惹かれて、小暮理太郎の『山の思ひ出』、小島烏水の『日本アルプス』、ウェストンの『日本アルプスの登山と探検』、武田久吉の『明治の山旅』などを読みまくった。

そうして、これらの書を残した登山家は、おいらの憧憬となっていった。彼らの登山の記録は、山岳観において、おいらの登山に少なからぬ影響を与えたと思う。併せて、これらの書に出てくる上條嘉門治、宇治長次郎、佐伯平蔵といった地元の登山案内人たちの存在を知るようになった。彼らはもう、憧憬とか言うより伝説的偉人として畏敬の的となった。道のない日本アルプスを上高地から富山の方まで1日で抜けたとか、有峰から長野のほうに1日で抜けたとか…いずれもきちんとした登山道のある今日においても、4、5日はかかる行程である。こういっては何だけど、化け物である。

さて、こうした登山家や登山案内人は登山愛好家の間ではよく知られた英雄であるが、普通にはそれほど知られた存在ではないだろう。それが、このほど映画『剱岳 点の記』によって、小島烏水、宇治長次郎、岡野金次郎の名が、知られるようになった。喜ばしいことである。

おいらは昨日、つうか、今日、川崎の映画館の深夜上映(23:50~26:20)でこの映画を観てきた。長次郎、やっぱ渋くてかっこいい。田部重治は、「長次郎と会ってその立派な体格を見た時、これこそ山あるきに究竟(くっきょう)の男である」と書いているので、本来とは少しイメージが違うけど。まぁ、映画だし、これで良いと思う。問題は、小島烏水…いいのか、あんなにスタイリッシュでかっこよくて。武田久吉によれば…

小島君の方は、書いたものがおもしろく読まれればいいのだから、いろいろと潤色する。それで大分嘘が入っている。小島君は山へ行ったなんていっても、山の記事を書けばデタラメを書いている。(『明治の山旅』より)

と、まぁ、軽く胡散臭い人物だったらしいのだ。もう、おいらの中では、そういうイメージしかなかったものだから、仲村トオルの爽やかなイケメンっぷり姿を見たとき、「おいおい」と思わずにはいられなかった。でも、小島烏水、観たら喜ぶだろうなぁ(笑)。岡野金次郎は、あんな感じなのかなぁ、と。なんか、本でも、映画でも小島烏水のついでみたいなかんじだけど、実際はどんな人物だったんだろうか。

映画の内容的には…あ、映画なんて滅多に観ないので、まともな感想は書けないけど、男たちの熱い情熱を描いたもので、教科書的に爽やかに熱くて、ベタと言えば、ベタに情熱的。クライマックスが妙にあっけない感じがするのはちょいと、拍子抜けだけど、小島烏水と生田信が旗信号で、健闘を称えあう姿は、熱いものがある。

ちなみに、おいらの持っている小島烏水の書物に、剱岳登攀の記録がないのは残念である。もちろん、『剱岳 点の記』の物語はフィクションである。

映像的には、紅葉の仙人池に映りこむ裏剱岳が半端なく美しいけど、一瞬しか出てこない。あとはエンディングの映像が綺麗。その他は、まぁ、流石に本物には遠く及ばず…と言う当たり前の結果に。

んで、おいらは剱岳に登ったことがあるのかと言えば、ない。あれは観る山で、登る山ではない。槍ヶ岳、富士山もおいらなの中では、そう。登ったらその山は観えなくなってしまう。観るのは、剱沢や後立山連峰から観ては感嘆している。一番迫力あるのは、剱沢かなぁ。仙人池とかも行ってみたい。

あー、なんか収拾のつかない文章になってしまったけど、最後に、何年か前に行ったときの、剱沢からの剱岳を…。GWに行ったんだけど、この年はぜんぜん雪が少なかった。


tsurugi-tennoki.jpg















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TITLE > 無題
schunsouさん見に行かれたんですね。
実は私も見に行きたいと切に思っております。
長次郎さん、憧れますね。
誰かが登らなければいけない、現代社会に生きる我々にメッセージを送ってる気がします。
884 2009/07/05(Sun)23:15:06 #EDIT
TITLE > 無題
884さんも行かれるといいですよ。
男の生き様に惹かれるものがあります。
長次郎は素朴ながら熱いものがありますね。
schunsou 2009/07/05(Sun)23:17:07 #EDIT
TITLE > 無題
後藤です。
ここに書き込むのは初めてですね。

『剣岳』は夏へ向けてテンションを上げる為に見てきました。
完全なドキュメンタリでしたね。
続けてみたT4との違いが面白かった。

季節が近づきました。
その話は別途追々。。
極マレに 2009/07/06(Mon)22:03:23 #EDIT
TITLE > 無題
どうも~!!
書き込みありがとう!
おいらは例の男と観に行きました。

この映画、山行きたくなりますね。
映画観つつ、山岳同定してました(笑)。
もう、宮崎あおいとか居なくて良いくらい、
男臭い世界でしたね~。

とりあえず、旗信号覚えよう!!
んで、今年は立山は込んでいるから避けよう…(笑)
schunsou 2009/07/06(Mon)23:27:50 #EDIT
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