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ケッヘルと言えば、モーツァルトの作品番号で有名な人。そして、ケッヘル○○番と言えば、モーツァルトの作品のことである。モーツァルト自身は知らないことだけれども、クラヲタならずとも、ある程度、モーツァルトを知っている人ならば、「常識でしょ?」と言うレベルだと思う。

しかし、ケッヘル番号を使う人が、もう一人いるのだ。ヨハン・ヨゼフ・フックスである。モーツァルトと同じくオーストリア出身の作曲家である。1660年ころ、グラーツを州都とするシュタイアーマルク州のヒルテンフェルトの農家の家に生まれ、カール6世の宮廷楽長にまで登り詰めた当時の大物である。長きにわたって皇帝の信頼を得、オペラやオラトリオをはじめ、あらゆるジャンルの作品を数多く残し、没後は生前の名声に反し、あっという間に忘れ去られた。典型的なバロックの作曲家である。特に、“あっという間に忘れ去られた”という点は、あまりにもバロック(汗)。ケッヘルはこの人の研究も行っており、その作品は、ケッヘル○○番で整理されている。と言うわけで、ケッヘル○○番と言われたら、「誰の?」とちゃんと聞き返すようにしよう(笑)。

さて、このフックス楽長のCDをちょっと前にはじめて買ったので、紹介しておこう。グナール・レツボール&アルス・アンティクァ・オーストリアによるパルティータ集である。レツボールはオーストリアとその周辺のバロック音楽の紹介に力を入れているバロック・ヴァイオリニスト。アルス・アンティクァ・オーストリアは、レツボールが結成したバロック・アンサンブルである。シンフォニアやチャレンジ・クラシックにあまり知られていない作曲家の作品を録音して、高い評価を得ているコンビ。

パルティータ集…ってなんの?って感じだが、ジャケットの写真がレツボールであることからも判るとおり、バイオリンを主役においた作品集である。オペラをガツガツ作曲していた宮廷作曲家が、こういう編成の曲を書いていたことは意外な感じがする。しかも、抒情的、かつ、技巧的な曲だったりする。え?何気に凄い曲じゃんか、と思ってしまったら、レツボールの術中にめでたくはまったと言うこと。もっとオーストリア・バロックを聴いてみたいと思ったら、レツボールとしては、してやったりと言ったところだろう。

もちろん、そうなるには演奏がよくなくてはいけないんだが、レツボールとアルス・アンティクァ・オーストリアの演奏は、なかなか素晴らしい。レツボールの音色は、バロック・ヴァイオリニストにありがちな、尖っている感じじゃなくて、土俗的と言うか、人間臭いと言うか、そう言う印象を受ける。んで、技巧的で早い部分は軽くぶっ飛ばしてくれる。この辺はさすが、近頃のバロック・バイオリニスト。全体的に、フックスの持っている抒情性を表現力豊かに演奏してくれている。珍しい作品をこのレベルで演奏してくれるとは有り難い限りだ。

良い曲、良い演奏。タワーレコードのワゴンセールで見つけたんだけどね(汗)。売れるようなもんじゃないでしょうなぁ。

letzbor-fux.jpg






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