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あ、もう10月じゃんね!なんて、わざとらしく驚いてみたり。気温も一気に落っこちて、秋真っ盛り。過ごしやすい陽気になったんだけれども、あんなに暑くってうざったかった夏が懐かしかったり、戻りたかったりする理不尽。中二病とは言え、小学生じゃあるまいし、夏にワクワクするのもどうかと思うけど。

さて、秋と言えば、芸術の秋。つっても、堅苦しい偉大な芸術は、ロマン派以降に任せておいて、また、バロックでも聴いて、気軽に秋を楽しもう。

今回は、マリオ・ブルネロ&ラルテ・デラルコによるヴィヴァルディのチェロ協奏曲集。ブルネロは、古楽系のチェリストと言うわけではないけれども、古楽器を担ぎ出して、ラルテ・デラルコを相手に弾きまくってくれた。このCD、輸入盤なんだけれども、ありがたいことに、日本語の解説が付いている。解説と言っても、ほんの1ページで、しかも、作曲の由来とか、演奏者の紹介ではなくて、ブルネロ自身による、ヴィヴァルディのチェロ協奏曲の印象を書いているもの。1曲ごとではなく、1楽章のアレグロ、2楽章のアダージョ、3楽章のアレグロについて、全曲に共通した印象を簡潔に書いている。以下に一部を抜粋して紹介しよう。

1楽章 アレグロ/…略…すべてのアレグロの特徴は、冒頭に聴かれるチェロの開放弦の音色と、ベネチアの魂とも言える、古くから、この土地で歌い継がれてきた童謡、民謡を彷彿とさせるメロディである。…略…

2楽章 アダージョ/ここでは水が音楽の、大切な要素となる。アダージョのリズムは、穏やかな呼吸の中で繰り返されるゴンドラをこぐ動作、「押して、引いて」のオールの動きから生まれる。そのリズムはヴィヴァルディの時代から変わることなく、その呼吸を繰り返す。
アダージョは舟歌、ノスタルジー溢れるセレナーデ、そしてベネチアの哀愁に溢れた瞑想曲である。

3楽章 アレグロ/コンチェルトの3楽章は演劇である。チェリストは裏の路地から飛び出して、早口のベネチア方言をまくしたて、大道芸人、人形劇の登場人物、或いは、奇妙な人物の役割を演じる。…略…

どうだろう?延々とそれぞれの曲に対しての解説をされるよりも、素人には、わかりやすい。なるほど、ヴィヴァルディのアダージョは、ベネチアのゴンドラのゆったりとした流れなのか…その考えに固執する必要もないけれども、ブルネロの演奏を聴くときは、頭の片隅に置いて聴くといいだろう。

で、さて、肝心の演奏なんだが、これが、なんだか、凄いことになっている。おいらが持っている、ヴィヴァルディのチェロ協奏曲集は、コワン&イル・ジャルディーノ・アルモニコ、ケラス&ベルリン古楽アカデミー…あとなんかあったっけな。まぁ、いっか。とにかく、この2種類、楽団の名前を聞いただけでも容易に想像が出来るくらい、尖がっていて刺激的。対して、ブルネロは、尖がっていると言えば尖がっているんだが、その印象よりも、なんか、カオスなのだ。汗臭くて、まったくすんなりと音楽が進まない。チェロが、力強くゴゴゴゴゴゴッと鳴る周りを伴奏がガサガサと騒いでいる。ベネチアと言うより東南アジアの市場のような力強さがある。ケラスもコワンも凄いが、ブルネロは別方向にぶっ飛んでいってしまっている。三者三様なのは当たり前だけど。

アダージョの方は、濃ゆい響きの中に、情緒を盛り込んだ演奏。これは、見事。筆の跡が強調された油絵を眺めているような感じ、とでも言おうか。あのアレグロのあとで、繊細なアダージョを聴かされても困るわけで、こってりとしたヴィヴァルディに纏め上げている。

バックのラルテ・デラルコはホグウッドと組んだ、ヴィヴァルディが手元にあるけれども、いま少しだけ聴きなおしてみると、ブルネロと演奏しているほうが、好き勝手やっていて、弾け切っている。それが正しいかどうかは解らない。ホグウッドのコントロールの仕方も、濃い味わいの中に、爽やかな味わいがあったりして、捨てがたいのだから。

ブルネロ、つい先日、パッパーノ&聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団とドヴォルザークのチェロ協奏曲をリリースしたらしいんだけど、興味がわいてしまった。イタリアだらけのドヴォルザークなんて…あ、それだけでも面白そうだけど(笑)。ちなみに、改訂前のオリジナル版での演奏とのこと。買うか…いや…あ、いや、買うか…。

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