「コンサート・ホール・ソサエティ」と言うのが昔あったらしい。
音楽に興味のある人が、このソサエティに入会すると、定期的に(月1回くらい)名曲が収められたLPが届けられるというものだ。ファミリー向け。ファン垂涎な香りは全くしてこない。通販とかで、ゴソッと「クラシック大全」的に売られている怪しげなセットと同じ香りがする。マニアなら入会しないだろう。
…って、思っていた。甘かった。数年前にScribendumからミュンシュとシューリヒトのボックスものがリリースされたのだが、実はこれ、「コンサート・ホール・ソサエティ」録音集というものだった。なんと…オリジナル音源が殆どだったそうで、こういうセットものが復刻されたのだ。そのほかにも、モントゥー、スーク、フルニエ、アルミン・ジョルダン、サージェント、グルダ、リヒテル、ストコフスキー、マゼール、ホリガーと錚々たるメンバーで録音がされたと言う。無名の演奏家もだいぶ入っているが…凄すぎる。
で、さて。先日、入手した386円のDVDにも「コンサート・ホール」のシリーズ名がついていた。コンサート・ホール・ソサエティを意識したのだろうか。知らないで適当な命名したのだろうか。…確実に後者だろうけど(笑)って確証あり。指揮者の表記が「ピーター・マーグ」だから。映像観るまでホントにマークが出てくるのか、心配させられる。
んで、オーケストラ名は、スヴィッツェラ・イタリアナ・オーケストラ…普通は、スイス・イタリア語放送管弦楽団と表記しなくちゃいけないところだ。適当に英語読みしちゃったんだな、指揮者名も、オーケストラ名も。なのにぬけぬけと「一流の演奏家が奏でる華麗なクラシックワールド」って書いちゃっている。知らないだろ…絶対。
そして、クラシックDVDとしてはレアなリージョンコード2。普通は0。要するにフリーなわけなんだが。
音質は…ぼちぼち。鑑賞に堪えられないってほどのものではない。値段を考えると何も文句を言う気はなくなるし、マークの指揮姿を見られるだけども、実は相当貴重なソフトだ。HMVのレビューに書かれていた「この値段の水準」と言うのは、どの程度のものかわからないけど、確実に「買い」ではあるだろう。
肝心のマークの指揮姿だけれども、まぁ、なんというか、うだつの上がらない感じだ。こんな感じで、あんな素晴らしい音楽を…と思うとびっくりだ。必見。
他にも出してくれるといいんだけど…第二のコンサート・ホール・ソサエティ目指して!って、この1本だけで、殆どまともなソフト出していないな、このレーベル。よく駅とか、ホームセンターで売っている500円DVDのレーベルだ…。まぐれ当たりなり。過大な期待はしてはいけない。
ジャケットも…酷すぎる…汗。
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