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ピアノ曲と言うのをあまり聴かない。「クラシックを聴きます」と言うと、なぜだか、真っ先に上がってくる作曲家はショパンで、「あ、私もショパンなんかを…」ってなるんだけれども、もう、ね…。反応しきれないのだ(汗)。世の中のショパンのメジャー度がせめて、ヘンデルくらいになってほしい。ショパンがオサレと言う意識もなくなってほしい。もっとも、自分が聴く曲が偏っているのは、自覚しているんだけれども、それは、趣味でしょうがないと、全く反省はしていない(笑)。世の中がショパン=クラシックならアンチ・クラシックで良い、と捻くれてみる。別にそこまでショパンを否定したいわけじゃないんだけど(汗)。

そんなわけなんだけれども、新譜が出てくるとついつい手に取ってしまうピアニストがいる。アレクサンドル・太郎…いや、タローだ。この人のCDは一筋縄ではいかない拘りがある。どのCDもタローらしい筋の通った美感が感じられる。

今回の新譜は、『オートグラフ』と題されたアンコール用小品集。実際、タローがコンサートで、アンコールに演奏することが多い作品を収めたもの。こういう企画をすると単にどこかで聴いたことのあるメロディの小品をズラリと並べて、それにちょっと自分好みの作品を加えた、商業主義的+ピアニストの自己満足と言うプログラムになりがちなんだけれども、そこは流石タローで、捻りの効いた洒脱なプログラムになっている。

最初は、J.S.バッハの前奏曲ロ短調(BWV855より)からはじまり、最後はやはりJ.S.バッハのアンダンテ(BWV979)で締めくくる。このJ.S.バッハの間に、フォーレ、ラモー、グルック、ラフマニノフ、チャイコフスキー、グリーグ、シベリウス、スクリャービン、メンデルスゾーン、ショパン、クープラン、シャブリエ、スカルラッティ、ビゼー、セルヴァンテス、ストラノワ、プーランク、モンポウ、タイユフェール、サティと実に20人もの作曲家の作品が登場する。J.S.バッハ以外は同じ作曲家の作品が2度登場することはない。

これだけの数の国も時代も異なる作曲家が並ぶと、収拾がつかなくなりそうだけれども、それを70分の一つのまとまりのあるCDにしてしまうのだから、プログラミングの妙である。どの曲も前後の曲に違和感がないから、気持ちを切り替えないでスッと聴けてしまう。これは見事。

演奏も、極上だ。この人のピアノは、繊細なようでいて、時に力強く、表情が豊かだ。通俗名曲であっても、鮮烈で綺麗な響きが至福の空間を作ってくれる。捻りの効いたプログラムの中で、ショパンは『子犬のワルツ』が選ばれているのだけれども、これがまた透徹された響きで、実に美しいのだ。プログラムの中盤で、少し息抜きしたいところで、この『子犬のワルツ』は、実に効果的だ。

小粋で綺麗な小品集に仕上がっていて、やっぱ、タローは期待以上のCDをリリースしてくれるなぁ、と感心。ちなみに、レーベルはいつの間にかエラート。

 

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