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のだめにマルレ管弦楽団と言うフランスのオーケストラが出てくる。創設者の名前を取って命名されたオーケストラだろう。昔は、素晴らしいオーケストラだったものの、今は、落ちぶれてしまったオーケストラ…という設定だ。このオーケストラを見てふと、頭に浮かんだのが、コンセール・コロンヌ(コロンヌ管弦楽団)。エドゥアール・コロンヌによって創設された楽団で、130年以上の歴史を誇る。20世紀初頭にはラヴェルやサン=サーンス等、フランスの大作曲家の名曲を初演するなど、栄光に満ちた歴史を重ねていた。しかし、今はあまり活躍を聞かない。どうなっているのだろう?

おいらがコンセール・コロンヌのCDを買ったのは実は、クラシック音楽を聴き始めて、間もないころのことだった。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ってのがいいらしい、と言うので、秋葉原の石丸電気に向かい、そこで見つけてしまったのが、メニューインのヴァイオリンで、バックがジョルジュ・エネスコ指揮コンセール・コロンヌのCDだった。当時、メニューインと言うビックネームは知っていたので、それだけで買った。カップリングは、ヴィエニャフスキの伝説曲とドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲(ただし、後者はパリ音楽院管弦楽団)。

ボケた白黒のジャケット写真を見れば、録音の古さは安易に想像つくが、そのころのおいらにはそんな推察能力はなかった。CDを買えば、鮮明な録音が聴けると思っていた。家に帰って、聴いてみてびっくりした。雑音だらけのモノラル録音。録音年を確認すると1938年―クラシック音楽は、そんな古い録音もCDにしてしまうのか、とびっくりした。

その後、演奏者を調べてみると、ジョルジュ・エネスコは20世紀前半に活躍したルーマニアの結構有名な作曲家であることが判明した。ドヴォルザークのバックを演奏しているのが、パリ音楽院管であることも間もなく判明した。しかし、最後まで判らなかったのがOrchestre des Concerts Colonneと表記されたオーケストラだった。オーケストラ名鑑の類を見ても一切載っていない。色んなCDを見て歩いたけど、なかなかこのオーケストラの演奏は見つからなかった。コンセール・コロンヌはそれだけマイナーなオーケストラになってしまっていた。

やがて、コンセール・コロンヌの存在を知り、Orchestre des Concerts Colonneがこのオーケストラであることに気がつく。そうか…このオーケストラは、現存するものの、もはや、過去の伝説のオーケストラなんだなぁ、って思ったけど、そりゃ、失礼だな(汗)。今の演奏、聴いたことないし。

そして、今日、そう言えば、とHMVでこのオーケストラの録音を検索してみた。…少な。しかし、意外なものを発見→
コロンヌ指揮コロンヌ管弦楽団の録音。って、コロンヌが亡くなったのは、1910年…なんと、録音年は1906年。コロンヌ管弦楽団全盛期の録音だ。ニキシュの『運命』が1913年。どこかでこれが一流の指揮者の最初の録音だと読んだ記憶があるが…あるじゃん!これ、聴いてみたい!時代を感じさせる音楽が出てくるんだろうなぁ~!100年前のフランスの音楽、ラヴェルとか、ドビュッシーとか、サン=サーンスとか…彼らが生きていた時代の音楽。今度買ってみよう。

そして、今後、コンセール・コロンヌがどうやって、楽壇の桧舞台に帰ってくるか、楽しみにしたい。

colonne.jpg






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