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四ツ谷の紀尾井ホールでルノー・カプソンのコンサート。“ときめきのヴァイオリン”と言う浮ついたタイトル付き。野郎としては、ちょっと躊躇しちゃうタイトル。でも、そんな壁も乗り越えて行ってきた。

何日か前にこのブログで書いたとおり、本来はリヨン国立管弦楽団とともに来日する予定で、その合間に組まれた1公演だけのコンサートだった。それがオーケストラの来日が中止になって、この1公演だけのためにカプソンは来日することになった。普通ならそんな非効率的なことはしないんだけど、男気で敢行。

演目は、以下の通り。

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第2番
フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ第1番
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番『春』
ラヴェル:ツィガーヌ

ベートーヴェンの2つのソナタは、ちょっと前にブラレイとの全集を出していたので、ここでも演奏することにしたのだろうか。で、その間にお国ものを2曲。

最初のベートーヴェンの2番は、若書きの作品と言うことで、カプソンのヴァイオリンに軽やかに爽やかに進んで行った。心地良い音色。

フォーレは1楽章からビシーッとスイッチが入って、凛とした響きに緊張感が漂う。フランクのヴァイオリン・ソナタ(録音)で聴いたカプソンだ。熱気と美音が入り混じる。正直、この作品はおいらはあまり馴染みがないんだが、圧倒されっぱなし。この人のフランス音楽は、エスプリとか、オサレで済まされるものではない。

休憩をはさんで『春』。至福。CDでは、爽快でドイツ・ロマン派的な重厚さとは正反対の演奏を聴かせてくれたけど、今日はフォーレの熱気も冷めやらぬ中でテンションも高く熱い演奏になっていた。とは言え、相も変わらずの綺麗な音色で、梅雨時の紀尾井ホールにめいっぱいカプソンの春が満ち溢れていた。

最後は、ツィガーヌなんだけど、これも凄かった。難曲ではあるけれど、そんなこたぁ、このコンサートでは大した問題ではなった。見た目にもやすやすと弾き飛ばしていく。完璧なテクニックだが、それ以上になんて美しい響きなんだろう…唖然としてしまう。技巧ばかりが耳に付くような所謂「技巧派」とは一線を画す。

アンコールの『タイス』の瞑想曲もこの上なく至福。たーっぷり酔える。

ちなみに、カプソンのヴァイオリンは、グァルネリ・デル・ジェスで、アイザック・スターンがそのキャリアの殆どで愛用していたものだそうだ。もちろん、あの名録音の数々はこのヴァイオリンで演奏されたもの。カプソンに引き継がれ、再び名演奏を繰り広げていく。つっても、フランコ・ベルギー派の流れを汲むカプソンとスターンでは全くタイプが異なるが。

演奏会後は小さなホールのお決まりでサイン会。タワーレコードが出店していて、「CDまたはDVDお買い求めの方はサイン会に参加できます」と小ズルイ商売をやっている。値段も高いうえに、ポイントもつかない。そしてファンならだいぶ買っちゃっていて、買うCDが殆どない。まぁ、ファンだから演奏会に行くわけだしね。矛盾。

でも、おいらは大好きなヴァイオリニストなので、買う、そして、サイン会の列に並ぶ。大体こういう時は、コンサートの曲目が入ったCDがやたら売れる。と言うことで、ベートーヴェンのヴァイオリン全集をお買い求めの人が多かったみたい。タワーレコードも「早くお買い求めいただかないと売り切れてしまいます」なんてクラシックのCDにはそぐわないことを言っている。当然、おいらはそんなん、発売と同時に手に入れちゃっているけど…。

カプソンはにこやかにサイン会を進行。アーノンクールとは正反対。「アリガト」と言ってサインを渡してくれる。こちらも「サンキュ」と返す。伴奏の若手ピアニストにも、「サンキュ」と言うとちょっと不意を突かれたように顔をあげて、凄く嬉しそうに「サンキューベリーマッチ」と返してくれた。初々しくて爽やか。

終演後外に出ると、いつの間にか雨が降っていた。そんな予報はなかったんだけどなぁ…なんて、不満は、このコンサートの後では、何の苦にもならない。素晴らしい音楽を聴けた充足感に弾け飛んだ。

capucon-cd.jpg





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