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寒い日に聴く、いや、効く…フェラスでシベリウス(カラヤン込み)
2008/12/27 (Sat)
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だいぶ冷え込んできた。こんな時は、あつ~い音楽を聴くのもいいけど、森と湖の北国の音楽を聴くのも良いもんだ。冷たく鳴る音楽の底を流れる作曲家の「熱」を満喫しよう!
と言うわけで、シベリウスのヴァイオリン協奏曲。フェラス&カラヤン、ベルリン・フィルの録音をゲット。レーベルはドイツ・グラモフォン。文句なし、王道。定番中の定番ってやつだろう。フェラスの音は線が細く繊細だが、美しい。30歳出たところと言う年齢もあるだろうか、情感がこもっていてよく歌っているような気がする。バックは、まぁ、なんだ、凄い。協奏曲であることを時折忘れさせちゃう。交響曲でも演奏しているかのように雄大に鳴り響く。これはありかなしかと言えば、あり。正解かどうかは判らないけど、この曲の解釈としては、邪道のような気もする。ただ、カラヤンにここまで傲然と鳴らされると「ああ、この曲はこうなのだ」と納得してしまう。曲解が正解になる。これぞ、カラヤン閣下。
この曲、手元に何種類か音源があるけど、なるほど、これはスタンダードになりうる演奏なのかもしれない。あとで、「いやいや、こっちがホントのシベリウスらしい、シベリウスってもんだよ」と言う演奏に出会ったとして、である。少なくても、この演奏でこの曲を嫌いになる人はいないだろう(アンチ・カラヤン、ホンキでカラヤンが合わない人を除く)。
ところで、フェラスは大変な大酒のみだったと言う。まぁ、平たく言えばアル中。プレッシャーのかかる仕事で、精神的に酒に頼ってしまっていた、と言うことらしいが、最期が自殺とは…。カラヤンに重宝されて、ドイツ・グラモフォンにいくつかの録音を残したが、そのことが更に彼を追い詰めていったのだろうか。こういう人は、隠れた名演奏家的にマニアに語り継がれるような存在になった方がよかったのかもしれない。
あ…そう言えば、このCD今日買ってきたんだけど、Made in West Germanyだ。まだまだ…あるのだ。冷戦の爪痕(?)。1988年にリリースされたもの。今年が20周年…って、どうなのよ?5年前のCDでも入手不可能になっているものがあると言うのに!
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【CD&DVD雑記】
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