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プロムスを楽しんだので、ロンドンにいてもしゃぁなしだ。つうわけで、次なる目的地に向け、再びユーロスターに乗り込む。予定の1分前に出発。乗車のシステム上問題は無いんだろうけど、やっぱアバウト。本気を出すとやたら早いユーロスターだが徐行区間がやたら多い。このテンポのズレ、少しストレスが溜まるかも。ブリュッセル南駅には予定通り17分遅れで到着(笑)。ここで乗り換え。時間が少しあったので、グランプラスまでいって美味しいものでも食べようかと思ったけど、17分の遅れが微妙に余裕をなくしているのであきらめる。

ここからはタリスに乗る。エンジ色のTGV。車内もエンジ色。強烈。おいらが乗るのとは反対方向のパリ北駅行きは、予定通り(笑)の31分遅れと出ている。おいらの乗るケルン中央駅行きは7分遅れ。順調である!反対方向じゃなくてよかった、と思っていたのもつかの間、乗車してしばらくして「トラブルがあったんで1時間遅れて出発します」とアナウンス。やっぱ来たか。1時間半後、「やっぱ、2時間以上は遅れる」とのこと。結局、2時間半経って出発。お詫びにお菓子セットみたいな箱詰めが配られる。それと、1時間以上遅れた場合の返金用紙が配られる(25~50%が返金されるそうだ)。パンフレットのような綺麗な用紙…どんだけ準備周到だよ…。まぁ、毎度のことなんでしょう。

ユーロスター同様、走り出すと早い。のぞみ級。椅子も良いし、こりゃ、快適。でも、やっぱ徐行区間が多い。早くなったり遅くなったり…そして、再びケルンの手前で停車。もう、どうでもよくなってくる。結局、3時間近く遅れてケルン中央駅着。おいらは目的地はケルンだったからよかったものの、乗継があったら最悪。でも、まぁ、おいらの見たタリスは全部遅れているわけで、この辺は計算に入れなくちゃなのかも。タリス(笑)。300km/h出すより先に定時どおりに出発する技術を研究すべきだなー。

さぁ、コンサート!つっても、場所はケルンじゃなくて郊外のブリュールと言うところ。また電車に乗らねばならない。時間的には一杯一杯。ホテルにチェックインして、再びケルン中央駅に向かう。ところが、おいらは地下鉄とかトラムはよく乗るんだけれども、郊外電車って言うのかな、日本で言うところのJRにはほとんど乗ったことが無い。焦りつつも、インフォメーションセンターなどを利用して何とか、ブリュールに行く電車に飛び乗る。ドイツの列車は西側の国よりはましなのか心持ちキリッとした顔で、3分遅れ程度でやってくる。何とか、10分前にブリュール到着。コンサート会場は、ブリュールの駅前、アウグストゥスブルク城。ディズニーランドにありそうな建物だが、一応、世界遺産なんだそうだ。

汗だくになって駆けつけると、中庭で観客たちがのーんびりワインやオレンジジュースを飲んでいる。このゆる~い感じ、「あー、ヨーロッパのコンサートだ…」と変な感覚が沸いてくる。どうして、ここまでマイペースなのか。開演のベルとともに動き出すんだが、「遅れちゃいけない!」なんて思っている風情が全然無いのだ。そうか、この気性があのテキトーな電車に反映されているのだな…。8時開演なんだが、まだまだ外は明るい。夕日が眩しいくらいだ。

さて、会場となる部屋は、トレッペン・ハウスと呼ばれるところ。トレッペンは階段という意味で、高さのある部屋に広い階段がある。1階から上がる階段はひとつなんだが踊り場から2階へ上がる階段は、左右に分かれるタイプ、と言ってわかるだろうか。その踊り場にあたる場所が、舞台となって、1階と2階から鑑賞する。

お城のコンサートと言うと観光用のちゃちい演奏会がよくあるみたいだけど、今回の演奏は、コンチェルト・ケルン。古楽器オーケストラで古典派のスペシャリストとして世界的に有名な楽団。もちろん、「お上品なクラシック」に収まる楽団ではないので、観光客がうっかり入ってきたら度肝抜かれるだろうなぁ。お城は18世紀半ばに出来たものだと言うので、まさに、古典派の響きが再現されようとしているわけなんだけれども。演目は下記のとおり。

H.J.リジェル:交響曲第8番 ト短調
F.J.ハイドン:交響曲第26番 ニ短調 『哀しみ』
-休憩-
F.J.ハイドン:トランペット協奏曲 嬰ホ長調
J.M.クラウス:交響曲 ハ短調

凄く意欲的なプログラミングである。長調の曲が多く、明るい曲調が多いゆえに軽く見られがちな古典派だが、今宵のプログラムは、交響曲3曲がすべて短調。コンチェルト・ケルンならではの発想。ハイドンの曲以外はマイナーと言って差し支えない曲だと思うが、コンチェルト・ケルン好きなら知っている曲。両方ともCDが出ているのだ。もちろん、おいらも持っている。あの曲が生で聴けるとは!と思うと感慨深い。日本じゃ機会ないだろうしなぁ。コンチェルト・ケルン、来日しないし(涙)。

さぁ、開演!リジェルから一気にアグレッシブな音楽。縦長の会場と言うこともあるだろうか、よく響く。そして低弦の音が凄いんである。チェロ2、コントラバス1の小編成なのにバスン、バスン鳴る。ヴァイオリンもコンマスを中心に攻撃的で活き活きとしている。いかにもコンチェルト・ケルン。古楽器と言うと音が小さいイメージだが、こういうしかるべきところで演奏するとこんなにも鳴るものか。ロマン派を想定したコンサート・ホールでは理想的ではないのだろうなぁ。

演奏はどれも素晴らしかったのだが、特に印象的だったのは、J.M.クラウスかな。古典派の軽いのりからは一歩踏み出して、ドラマティックな音楽だ。コンチェルト・ケルンはこの知られざる名曲を鋭く切れのいい演奏で感動的に仕上げてくれた。

素晴らしい演奏会に満足して、外に出るとさすがに真っ暗。ちょうどよくやってきた電車に飛び乗ってケルンへ。9時間の移動と素晴らしい演奏会。うーん、多忙な日であった(笑)。

あ、そうそう、この演奏会、ハイドン・フェスティバルと言う音楽祭の一環。実は、ラ・プティット・バンドやゲーベル、それにモザイク・クァルテットと言った大物が出てくる音楽祭なのだ。小規模な音楽祭だけど、ヨーロッパにはこういう隠れた音楽祭がたくさんあるので、堪らない。

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