帰国から1日。日常に戻るとあの日々が現実であったのか、なんか、信じられないような気分だ。ホントにドレスデンにいたこと、プラハにいたこと、ウィーンにいたこと。そして、そこでたくさんの素晴らしい音楽を体験できたこと。不思議な気分だ。
さて、まだ余韻に浸りたい気分なのと滞在中の日記は半分夢の中で書いていたので満足な記事ではなかったので、補足的な意味合いを込めて少し、音楽紀行の後記を書いていこうと思う。
今回は、まず街の雰囲気で感じたことを書いていこうと思う。
良く海外旅行のガイドブックや旅行案内のホームページには「どんな治安のいい街でも知らない街では夜出歩いてはいけない」と書いてあるんだが、おいらは寧ろ、夜歩き中心だった。と言うのも、コンサートは基本的に22時頃に終わる。一律に19時に始まってくれるような日本のコンサートならもうちょい早く宿に帰ることができるのだが、なんだか知らないけど、おいらの行くヨーロッパのコンサートは一律で22時頃に終わるようになっている。演目が短ければ、20時スタートとか…。
しかし、である。夜の街歩きで危険を感じたことは1度もない(ヨーロッパに限る。ロスアンゼルス・オペラは、怖かったな…)。だからと言って油断は禁物であることは言うまでもない。特に女性の一人歩きは危険だろう。よく落書きの多少と治安の良し悪しは比例すると言うが、ドレスデンもウィーンもプラハも東京とは比べ物にならないほど落書きが多い。綺麗な街だとは言うが、そう言う面ではあまり美しくないし、治安もそれなりなんだろう。おいらの数少ない「大丈夫だったよ!」体験談はあまり信用ならんかも…。気をつけよう。いや、おいらだって最大限に気をつけてはいたつもりだけど。
それぞれの街の様子について書いていこう。まずドレスデンだけれども、旧市街地の中心部には観光客だらけだ。日本人は多くはないが、おいらのようにカメラをぶら下げて歩いている人ばかり。街は美しいが、ドレスデン大空襲の跡がところどころに残っていて痛々しい。それでも時間をかけて、昔の姿を取り戻しつつある。と言うか、ほとんど戻っているようだ。瓦礫の山から元使われていたところを特定しながら、建物を復旧していく。根気のいる作業だが、素晴らしい作業だと思う。これらの街並みが、夜、光を放ってエルベ川にその姿を映している様は絶品。午前中にエルベ川のほとりを歩くのも楽しい。縦横無尽に走っているトラムを活用すると移動も便利。
続いて、プラハ。こちらもあまりにも有名な観光地。日本人もだいぶいる。レストランによっては、日本語のメニューを用意しているところもある。ヴルタヴァ(モルダウ)川の対岸からプラハ城とカレル橋を望む風景は一幅の絵のように美しい。ヨーロッパを代表する風景写真の一つとして半端なく有名だが、実際、この風景を見るとついついシャッターを押す回数が増えてしまう。夜このあたりを歩いていると観光客のフラッシュが眩い(もちろん、夜景にフラッシュをたいてもしょうがないんだけど)。橋の上は夜もパフォーマーが感じのいい音楽を奏でているが、物乞いも多い。地べたにひれ伏し、手を差し出している。まだまだ豊かな国ではないのだろう。もちろん、この辺は詐欺、スリ、ひったくりの頻発地帯らしいので十分に警戒が必要だ。トラム(路面電車)は新旧入り混じっているが、乗り慣れると便利。街の景色を見ながら乗るのも楽しい。ヴァーツラフ広場を中心にした繁華街は活気があって、ショッピングなんかを楽しむ分には良さそうだ。ただ、ここも犯罪は多いだろうから、気をつけたい。
最後に、ウィーン。去年も書いたので、簡単に。プラハから移動してくると落ち着いた印象を受ける。成熟した文化の街と言う感じだろうか。しかし、意外とこれと言った有名な風景はない。川辺から遠く、川面に映るキラキラした街の様子は観ることができない。景色を楽しむなら、プラハ、ドレスデン、それに昨年行ったザルツブルクの方が上かもしれない。この街もトラムがリンクを中心にたくさん走っているけれども、夜になると本数が少なくなるので意外と不便。20分待ちの表示を見ると歩き出したくなる。実際その方が早いんだけれども。
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