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昨日は、ブリュッヘン&18世紀オーケストラを聴きにすみだトリフォニーホールへ。ブリュッヘンは、新日本フィルと懇意になったことで、近年、ちょくちょく来日していたことは知っていた。だけれども、相変わらずの情報収集能力の低さで、気付いたときは、いつも、直前で、ろくな席が空いていなかったり、満席だったりした。

それが、たまたま、どこから情報を仕入れたか忘れたけれども、今回はずいぶん早い段階から来日することがわかっていて、これは行かねばと、チケットを抑えたわけだ。んで、楽しみにしつつ、直前になってはじめて送られてきたチケットの封筒を開封。ここで初めて、ブリュッヘン&18世紀オーケストラ最後の来日公演であることを知る。何という…ことだ…。

演目は、ベートーヴェンの交響曲第2番と同第3番『英雄』。最近、Glossaから素晴らしい交響曲全集を出したばかりなので、否が応にも期待は膨らむ。このCDは、ずいぶん評価が高くて、色んなところで絶賛されていたわけなんだけれども、直前まで空席はあったみたいだ。当日券も出ていたし、売り切れにはならなかったんではないだろうか。何つうか、どんなコンサートが人気があって、どんなコンサートが人気がないのか、よくわからない。客層は古楽器のコンサートだと男性比率が上がる。理由はわからない。で、ピアノのコンサートだと女性の比率が上がる。裏付けの統計はないんだけれども、おいらの体感はそんな感じ。まぁ、女性は若いころにピアノを習う人が多いからかなぁ~、と憶測している。

で、さて、コンサートだ。実を言えば、古楽器の実演でベートーヴェンの交響曲を聴くのは初めてだ。何という鮮烈さだろうか。車椅子で登場し、動きも鈍かったんだが、その鈍い動きの指揮棒からブリュッヘンの息遣いがオーケストラにダイレクトに伝わっていく。ピリオド奏法の即興性のせいだろうか、そこから始めて出来上がり、今一度限りの空気の振動となって消えていく。もちろん、入念なリハーサルは行われているはずなんだけれども、たぶん、これは今日限りの演奏。CDともまた違うのだ。ヴィヴラートを抑えた弦の響きも美しい。両曲の2楽章の美しさ。あれは、モダン楽器では出ないし、古楽器でもブリュッヘンにしか出せない美しさだろう。早い楽章でも、鋭く熱いのだけれども、暑苦しくない。それでこそ、鮮烈極まりない。たとえ、ピリオド・アンチであっても、この音楽性の高さには一歩譲らざるを得ないだろう。

アンコールは、シューベルトの『ロザムンデ』から間奏曲。出だしから、ゾワッとくる美しさ。ベートーヴェンの交響曲で熱狂した観衆の心をなだめていく。無限に続いて欲しい音楽だけれどもあっという間に終わってしまう。

拍手は、延々と続き、オーケストラが舞台の袖に引いてしまってからも、鳴りやまず。ここからいわゆる一般参賀になるはずなんだけれども、車椅子の老巨匠には酷で、コンマスが出てきて一礼。スマートにコンサートは締めくくられた。ブリュッヘンの肉体的な衰えには、びっくりしたが音楽は、CDで聴く昔の演奏と変わらず、加えて老いての深みを増していたように思う。体は衰えても、精神は変わらずということだろうか。アーノンクールやレオンハルト、ビルスマたちとピリオド奏法の草分けとして時代を作ってきた巨匠の空気感と言うか、オーラの凄さを感じることができたのは、貴重な体験だったと思う。

18世紀オーケストラとの来日は最後だが、新日フィルを振りに来ることはあるのだろうか。あればきっと聴きに行く。新日フィルの公演情報は、なるべく見ることにしておこう。なお、今回も最後の公演は新日フィルとのシューベルトとなっている。

bruggenproject.jpg





















 

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