HMVのポイントカードが期限切れ寸前だったので、
自分にとってもっとも便利な銀座INZの店舗へ…。
ちょうどセールもやっていたので、3,000円ちょっとで5枚ゲットできた。
今聴いているのはそのうちの一枚、
ケンペ&チューリッヒ・トーンハレ管の『運命』&『新世界』。
音楽におよそ興味のない人でも知っている超名曲コンビ。
なのに妙にマニアックな香りがするのは、演奏者の所為だろなぁ。
ケンペなんてのは、随分、メジャーな指揮者の様な気もするんだけど、まず、ファーストチョイスには、向かない。地味すぎるのだ。
そして、チューリッヒ・トーンハレ管。最近、Arte Novaの録音で、
随分、メジャーになってきたような気もするけど、
ちょっと前までは、名門楽団なのに異様に録音が少ないことで有名だった。しかも、その僅かな録音も多くが廃盤と言う状況だった。
カラヤン&ベルリン・フィルを遠くに見つめる、マニア向け楽団。
今日買ってきた録音も、
ちょっと前まで幻の録音扱いの一品だった。
それが5~6年前Scribendumと言うレーベルから復刻されて、
随分と話題になった。ただ、あまりにも超有名曲のカップリングだったので、「これ以上この曲のCDがあってもなぁ」と躊躇して、自分は買わなかった。でも、そもそもケンペの地味~な演奏は案外好きだし、チューリッヒ・トーンハレ管の昔の録音と言うのも聴いてみたかったので、在庫処分価格で売られているのを見てついつい今回買ってしまったという次第。
演奏は、案の定、地味なもの。割合と低弦がよく鳴っているが、
それがまた、質実剛健なドイツ音楽っぽさを強調してしまっている。
この楽団はスイスの楽団ではあるけど、何となく、フランス色よりも、ドイツ色の強い楽団だ。だから、ケンペともよくあう。
ドイツの田舎の素朴な味わいがある。スイスなのに…(笑)
これが、フランス色の強いスイス・ロマンド管だとこうはいかなかっただろうな。
それにしても、こんな渋い『新世界』って…ありなのか…?
ド派手に鳴るわけでもないし、豊麗に歌うわけでもない。
ある意味純朴な音楽だ。指揮者の容姿、そのままの演奏。
ちょっと色物扱いにしちゃってもいいかもなぁ。
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