ラトル&ベルリン・フィルのヴァルトビューネ1995、
アメリカン・ナイトのDVDを買って観た。
これ、アメリカン・ナイト…というよりは、ガーシュイン・ナイト。
お世辞程度にバーンスタインが入っているけど、
あとは全て、ガーシュインの音楽。
メインは、歌劇『ポーギーとベス』からの抜粋。
アメリカン・ナイトと言うなら、
コープランド、バーバー、W.シューマンは入れるべきだ!
と叫んでもしょうがないので、黙って鑑賞。
ガーシュインがメインのためか、
指揮者&オーケストラ以外の出演アーティストは、
全て黒人さんを起用しているのが、特徴的。
とは言え、全てクラシックの世界で活躍している人で、
クロスオーヴァーちっくにならないのがポイント。
演目は、
バーンスタイン:『キャンディード』序曲
ガーシュイン:ラプソディ・イン・ブルー
バーンスタイン:前奏曲、フーガとリフ
ガーシュイン:『ボーギーとベス』より抜粋
ガーシュイン:優しき伴侶に
ガーシュイン:アイ・ガット・リズム
ガーシュインとか、バーンスタインとか言うと、
ジャズやミュージカルの影響をもろに受けた軽妙なノリがウリ。
…のはずなんだけど、流石、天下のベルリン・フィル様、
パワフルに重厚にガーシュインを吹っ飛ばしてくれる。
特にラプソディ・イン・ブルー。
無敵のベルリン・フィル、アンサンブルが、
洒脱なガーシュインに本気で襲い掛かる様、大人気なし(笑)。
とは言え、ラトルの指揮は、さすがなもので、全く退屈させない。
ピアニストは、マーシャルと言う方で、
一見、黒人さんでジャズ・ピアニストっぽく見えるんだけど、
実は教会のオルガニストと言うバリバリのクラシック畑の人。
『ボーギーとベス』は有名な「何でもそうとは限らない」が印象的。
芝居掛かった歌いっぷりも見ものだけれども、
やはり、ノリのいい歌が、心を掴む。ちょっと踊りたくなっちゃう。
なお、ヴァルトビューネは、ベルリン郊外の野外劇場で、
約22,000人の観客を収容。ここでのコンサートは、
ベルリン・フィルの恒例行事で、○○ナイトのように、
テーマが設定されて、それに沿ったプログラムが演奏される。
野外劇場なので、観客は寝そべったり、歩いたり、
もう、自由奔放。日本のクラシック文化の発想では出来ない演奏会。
なお、野外コンサートだけれども、DVDの音質は良好。
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