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■ 発表会

9月にヴァイオリンの発表会の予定。恐るべし。てか、発表会ってさ、子供っぽい感じがするよなぁ。よし、言い切ってしまおう!コンサートに出ます!いや…恥ずかしいな(汗)

演目は、ハカセタロウのエトピリカとScotland the Braveと言うスコットランド民謡。エトピリカって、海鳥だよね、変なお面かぶったような。と言うわけで鳥のエトピリカを妄想しつつ演奏することにしよう。実際出てくる音楽は、フナムシっぽいかもしれないけど(汗)。スコットランド民謡の方は、ケルトな香り満載ののどかな音楽。サヴァールのケルティック・ヴィオールと言うCDに入っていそうな音楽。重音でビヨヨーン、ビヨヨーンと弾く。ちょっと気持ちが良い。

両曲ともに難しい曲じゃないんだけど、こっちのレベルも相当低いんで(汗)、がんばらないと。つって、がんばらなかったり(笑)。仲間たち、がんばってくれぇ…なんつって。

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暑い、暑すぎるだろ!…と思ったら、もう8月じゃないか。

それはともかく…ブルーレイプレイヤーをゲット。我が家にも地デジ対応TVがやってきたんだが、なんつうんだ、あの普通にやっている放送、あれをみることはほぼないので、「じゃー、これどうするんだ」、「DVDならけっこうあるから、ブルーレイプレイヤーでも買っておくか」、って感じでプレイヤーを買った。なんでTVがやってきたかについては、まぁ、色々事情があるのだ。まぁ、おおよそ、「TVなくていいよ。アナログ終了とともにTVも終了すっか」って、結論に達しかかっていたんだけど(笑)。

で、早速、ブルーレイのソフトを調べてみたんだが、ホント、まだまだ。オペラはいくらか出ていて、PCにブルーレイ・ドライブをつけたのをきっかけに何枚か買ったんだが、コンサートのソフトは全然ない。最近、ティーレマンのベートーヴェンの交響曲全集が出たりしていて、随分、勢いが出てきたように見えたんだけど、実際には、まだまだなのだ。なので、しばらくは、やはりDVDでのお楽しみってことになるんだろうなぁ。でも、ブルーレイ見た後にDVDみると・・・残念。

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チケットも持たずに紀尾井ホールへ。フィリップ・ジャルスキーとアンサンブル・アルタセルセのコンサートがある…ってんで、ふらりと行ってみたのだ。演目はオール、ヴィヴァルディ。ヴィヴァルディの声楽曲って、バロックじゃメジャーな企画かもしれないけど、一般的に見たらマニアックな演目だ。だもんだから、チケットだってどうせ余っているだろう、とたかをくくって開演20分ちょい前にホール到着。だって、アーノンクールだって、クイケンだってチケットに余裕があったのだから…と!ホール前に中高年女性がわんさか。なんだこれ?え?ヴィヴァルディを聴きに来たのか?

まぁ、この人たちはばっちりチケットゲットしていたので、何とか当日券は買うことができた。たぶん、S席で最悪の席だけど(汗)。1階席脇の一段高くなっていいる場所の最後方。ムジークフェラインと同じ形のシューボックス型。この位置の席ってはじめて座ったけど、結構、平土間を見渡せるんだなぁ。で、見渡してみても、一面の中高年女性。おいら、完全に浮いている感じ…。古楽は男性が多いというおいらの定説は一瞬にして否定された…わけではないと内心、確信しつつキョどる。

演目は、以下の通り。休憩を挟んで前半が「サクロ(神聖)」、後半が「プロファノ(世俗)」とテーマ付けられている。解りやすい。

モテット『闇の恐れのあまりにも長く』 RV.629
ヴィオラ・ダ・モーレとリュートのための協奏曲 RV.540
ニシ・ドミヌス-主が家を建てまわずば RV.608

-休憩-

歌劇『オルランド・フィント・パッツォ』 RV.727 第1幕よりアリア「何を見るまなざしにも」
歌劇『ウティカのカトーネ』 RV.705 第2幕よりアリア「もしあなたの顔に吹き寄せるのを感じたなら」
ヴァイオリン協奏曲『グロッソ・モグール』 RV.208
歌劇『ジュスティーノ』 RV.717 第1幕より アリア「この喜びをもって会おう」
オラトリオ『勝利のユディータ』 RV.644より アリア「松明と蛇で身を護り」

アンコール

ポルポラ:歌劇『ポリフューモ』より アリア「偉大なジュピターよ」
歌劇『ジュスティーノ』 RV.717 第2幕より 「この胸に感じる涙の雨の中」

当日まで演目は知らなかったのだけれども(調べなかっただけ)、馴染みのあるニシ・ドミヌスが入っていたのは良かった。なんだかんだいって、ヴィヴァルディは器楽曲ばかりであまり声楽曲って馴染みがないから。演奏は今の古楽器演奏のスタイルなので、響きはとがった感じで早め。同じ古楽器でもピノック盤で親しんでいた耳には、ちょい刺激的。コルボ盤のようなゆったりとした演奏で馴染んでいたらもっと違和感を感じたかもしれない。ジャルスキーの歌唱は、天使のような澄んだ歌声が売りなんだが、ニシ・ドミヌスでは祈るような静かな曲の方が印象的だった。つか、CDで聴いたほど清澄な感じがしなかったのは、歳のせいか、調子のせいか。

後半、特にヴァイオリン協奏曲より後の2曲で、ジャルスキーらしさを堪能。特に『勝利のユディータ』のアリアは熱唱で聴衆も大喜び。でも、なんだ、歳をとるにつれて、声の張りは衰えていくのはしょうがないので、レパートリーも含めてどう変化していくのか、楽しみにしておこう。美声だけで押しては行かないはず。

バックのアンサンブル・アルタセルセはジャルスキーも創設メンバーの一人らしいんだが、なかなかいい感じだった。特に、後半のヴァイオリン協奏曲RV.208は、エキサイティングな好演。ヴァイオリンの技巧的なソロが楽しすぎる。どんな容姿の人でもこれ弾いたらカッコよく見えちゃうな(笑)。

終演後、お決まりのサイン会。超長蛇の列。とは言え、収集癖的な部分もあって必ず参加。席が後ろの方だったので、幸いにして前の方をキープすることができた。ジャルスキーの登場を待っている間に、係りの人が「写真撮影、握手はご遠慮ください」と案内。エー…と失望する黄色い声。薄々、いや、はっきり気づいていたけど、ジャルスキーって要するに氷川きよし的な扱いを受けちゃっているんだな。やっちゃダメと言っているのに、当たり前のように写真撮影…しゃぁなしだ(苦笑)。バッハ、バッハと言って、J.C. バッハのCDを持っているんだが、セバとクリの違い…しゃぁなしだ…。

あ、ちなみに、拍手のタイミングとか、拍手する場面とか、聴衆の成熟度はラ・フォル・ジュルネ以下だった。もう、なんだ…しゃぁなしだ…。

そうそう。テレビ・カメラが入っていたので後日どこかで放送される予感。客席映ることがあったら、中高年女性の比率の高さにのけ反りつつ、おいらを探してみて…。

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陸上自衛隊練馬駐屯地の納涼祭へ行ってきた。興味本位だったわけだが、これ、なかなか穴場的なイベントだった。やっていることは、出店、花火、盆踊りとオーソドックスなもの。いや、オーソドックスだが、こういう典型的な夏祭りって、実は、おいらははじめてかもしれない。東京区部じゃ、花火と盆踊り同時にやるところなんてあんまりないんじゃないか?花火打ち上げればどっと人が押し寄せるし、住宅密集地で盆踊りをやれば近所迷惑なことこの上ない。盆踊りなんて東京区部でやるもんじゃない。

が、この自衛隊の駐屯地と言うのが、この東京区部には向いていないイベントをやるにはもってこいなのだ。だだっ広いから盆踊りをやっても近所への影響も最小限にとどめられる。しかも、自衛隊の駐屯地の内部となれば、不良が暴れることはできないし、出店もなんだか安心。なんかあっても、完璧なまでの救護班が待ち構えている。さらに、駐屯地内部のショップにも入ることが出来て、自衛隊用の様々なグッズが買えるのだ。まぁ、ミリタリ・ヲタクじゃないんで、あくまで興味本位だけど。

そして、人もあんまり多くない。いや、少ないとは言えないんだろうけど、都内の花火大会のあの人ごみに比べたら天国である。小規模な花火だけど、十分楽しめる。欠点は、平日の16時30分スタート、20時終了と言う時間帯と、節電のための極度の照明の暗さかな。暗すぎて人ぶつかりまくるレベル(汗)。まぁ、夏の気分を満喫できたので、よかった、よかった。今年は大震災の影響とは言え、やったら花火大会中止になりまくっているしなぁ。

 

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あ、そうだ。今年ってさ、リスト生誕200年なんだよね。そうか、そうなのか。だからどうした?どうもしない。相変わらず、リストの曲ってほとんど知らない。最近、とんとピアノ曲ってのを聴かなくなった。CDも買っていない。買ったとしてピアノ協奏曲なんだが、いつから買っていないだろう。あー、室内楽は買っているか。だもんだから、ピアノ曲の多いリストだって全く聴いていない。前に、スルーするって宣言したような気もするけど、まぁ、見事にスルー中。嫌いなのかと言うと、そこまで聴き込んでいないのだからそうとも言えない。だれかから、「この曲すげぇぜ。聴いてみろや」と言われれば、はまるかもしれないけど。まぁ、他力本願かな。

今年は…あと、マーラーか。嫌いな作曲家ではないんだけれども、逆にCD買い過ぎでもうお腹いっぱいですって感じかな。去年、今年と2年連続でのアニヴァーサリーなので、交響曲第1、2、3、5、6番をコンサートで聴いた。しかも、6番はビシュコフ&ウィーン・フィルをムジークフェラインで。実に充実したキm(ry…クラヲタライフじゃないか(汗)。聴いていない後の番号をどうするのか。本気で全部聴きに行くのか。だんだんその気力が失せつつあるんだが、ラトルがベルリン・フィルを振って9番やるんだよね…日本で。ラトル、叩く向きもあるんだけど、まぁ、ベルリン・フィルの音楽監督なんて現役時代は叩かれるのが仕事みたいなもの。気にはしていないんだが…お値段の方がねぇ…。最近外来オーケストラのチケット代高すぎやしないか?

あとは誰かいたかな?まぁ、いてもそんなに演奏会は多くないか。大抵、12月頃に気が付いて、慌てて何かをしようとする落ちが待っているんだが(笑)

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ガラタサライと言うサッカーチームがある。少しでも欧州サッカーに興味のある人ならトルコ・リーグの強豪として認識しているだろうし、そうでなくても以前稲本潤一が所属していたので記憶にある人もいるだろう。あー、もちろん、トルコがヨーロッパであるか否かと言う議論は、気になるところだけれども、ここでは置いておこう。それとトルコ・リーグと言えば、最近、八百長疑惑で大揺れなわけだが、幸い、今のところ、ガラタサライは巻き込まれていないので、やはり置いとくとしよう。

さて、このガラタサライの創設100年を記念して、1曲の交響曲が作曲された。作曲者はカムラン・インスという1960年生まれのトルコ系アメリカ人。曲名は交響曲第5番『ガラタサライ』。この曲のCDが作曲家の指揮でNAXOSからCD化された。オーケストラはビルケント交響楽団。ナクソス得意の謎のオーケストラだ。調べてみると、1993年創設の若いオーケストラらしい。もちろん、トルコの楽団。そこそこ著名な指揮者も客演しているみたいで、フルネとのライヴ録音もあるらしい。興味深い。

曲の方だが、ナクソスの宣伝文句によればジョン・アダムスっぽくって、じわじわトルコ風味ってことだ。まぁ、そうなんだが、おいらはこの曲を一通り聴いて、思い出したのは、フィリップ・グラスのオペラ『アクナーティン』だった。どちらにしてもミニマルだけども、そこまでミニマル色が強くはない。影響はあるんだろな、ってレベル。まぁ、トルコ人とは言えアメリカの方なので影響はあって不思議ではない。構成は4楽章。つっても、もちろん伝統的なソナタ形式による4楽章ではない。編成はソプラノ、テノール、ボーイ・ソプラノを従えた巨大なもの。これがグワァン、グワァン炸裂する。

が、個人的に印象的だったのは、ボーイ・ソプラノの静かながらエキゾチックな歌。冒頭の「ガーラーターサーラーイ」と歌う幻想的な合唱から続く部分での歌唱では、一気に聴き手を異国の地へ連れて行ってくれる。その後は強烈な打撃や弦がゆったりと刻む独特のリズムに乗ってパワフルに盛り上がっていく。その中にも、純粋なヨーロッパ音楽にはないような、エキゾチックが醸し出す緊迫感や哀愁が漂う。こういうのはなんて言っていいのかな、カッコいいっちゃ、カッコいい。

で、さ。歌詞は、ガラタサライを賛美しているような感じなんだけど、良いのか、サッカー・チームへこんな曲。ありなのか?解説書には、ガラタサライのクラブ・フラッグの下でリハーサルする写真なんかもあってご機嫌なんだけど。チャンピオンズ・リーグで、もし万が一、優勝したら会場でこの曲やって欲しい。会場の空気一変(汗)。

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ヴァイオリン界の巨星、ヨゼフ・スーク逝去。81歳だったそうだ。既に引退はしていたものの、一時代を築いた巨匠の訃報は一つの時代が終わったようで一抹の寂しさを感じざるを得ない。それが、自分の世代とずれていたとしても、である。

個人的にスークの生演奏には接したことはない。世代が若干ずれているとは言え、生演奏に接する機会はあったのだが、引きこもってスルーしてしまったことは、未だに悔やまれるところ。実は、好きなヴァイオリニストだったので、積極的に聴きに行くべきだったなぁ。

古楽器全盛の今日においては、時代遅れに聴こえるかもしれないが、折り目正しく、端正な演奏をしてくれる演奏家だった。音色は、チェコのヴァイオリニストらしく、温かみのある優美で柔らかいもの。華美なものではないが、ホッとするような心地良い響きがあった。

これからはもう、録音でしかこのスークの響きを楽しめないわけだが、バロックを含めて名盤が多いので、今後もスークのヴァイオリンは音楽好きの中で響き続けるだろう。中でも評価が高いのが、ドヴォルザーク。何つっても、お国ものだ。それどころか、血縁もの。同名の作曲家ヨゼフ・スークはドヴォルザークの娘婿にあたる。要するに、スークはドヴォルザークの曾孫にあたる。スークにとっても他のヴァイオリニストには絶対負けられない作曲家だと思う。

様々な曲の録音が残されているが、中でも有名なのは、ヴァイオリン協奏曲だろう。おいらが最初に聴いたのは、サージェント&BBC交響楽団との共演盤。歌心溢れる美しい演奏だった。まだ若いころのライヴ録音で気合も十分。ただ、録音がいまいちなのが残念なところ。そして、今は廃盤になっていて入手は困難。安定的に評価が高いのはアンチェル&チェコ・フィルとのスプラフォン盤だろうか。同コンビとの共演ではザルツブルク音楽祭のライヴもオルフェオから出ているが、残念ながらモノラル録音。より音質を気にするならば、後年のノイマン&チェコ・フィルとの演奏もいいと思う。アンチェル盤にばかり目が行きがちだが、こちらも素晴らしい演奏だ。ファーストチョイスならこちらを推したい。

スークの録音でもう一つ特筆したいのが、小品集のものだ。お国ものを含め、小品集の録音は素晴らしいものが多い。と言うわけで、哀悼の意味も込めて、今は、LOTOSから出ているロマンティック・ヴァイオリンと言うCDを聴いている。3巻まであるので、小品集とは言え、ボリュームたっぷり。引退間際の演奏だが、温かみのある美音は健在。有名曲の間に、J.ベンダやスーク、クーベリックと言った祖国の作曲家によるあまり知られていない作品が差し込まれているのも嬉しい。LOTOSのCDは日本では入手し難いが、プラハに行く機会があったらお土産に是非。

最後に…素晴らしい音楽を残してくれた偉人に感謝と深い哀悼を表します。


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あっつう間に梅雨明け。電力不足に加え、水不足も懸念されるのか…。水源地に降っていてくれると助かるんだがそう都合もよくはいかないんだろうねぇ。あいも変わらず集中豪雨はあったらしいけど。

さて、この絶好のタイミングで伊豆の温泉へ。修善寺の先の宿1軒の温泉。馬鹿みたいに暑い。海の方じゃ、キャッキャ、キャッキャなんだろけど、山の方はグッタリ。夏は山!なんだけど、その山は高山のことなんだよね。とは言え、日本の古き良き夏の雰囲気を満喫。清流でアユを釣っている風景なんかも、良いですなぁ。

ところで、この暑い夏の伊豆、スモモが豊作なんだそうだ。なんでも、実ってくるとすぐに食べにくる鳥獣が今年は少ないんだそうだ。…ってさ、それって…もうこれ以上地震は起こらないで欲しいと祈るばかりだけど。

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オペラシティで、クイケン&ラ・プティット・バンドの来日公演。ブランデンブルク協奏曲の第2番、同第3番、同第5番、同第6番と三重協奏曲BWV1044と言うプログラム。火曜日にオペラシティのチケットセンターに電話をして余裕のチケット確保。当日券もあり。確か、アーノンクール最後の来日も当日券が出ていたような…。メジャーどころでさえ、古楽の楽団は満席にできない。プログラムが古典派以前に偏るのが、大衆受けし難いところ。マニアには堪らんのだが、客を集めるならロマン派に限るってこった。あ、それと、古楽になると男性客が増えて、ピアノになると女性が増えるのは謎…と言うことにしておこう。

コンサートは15時開演。週末ならではの幸せな開演時間。タケミツメモリアルの天井近くのガラス窓からは陽光が差し込む。毎度の夜の公演では、あの場所にガラスがはめ込まれていることさえ気が付かない。

さて、最初の曲は、ブランデンブルク協奏曲第2番。チューニングが始まるが、なかなかこれが終わらない。古楽器の難しさなんだろうな。準備が整うとトランペット奏者が左を向いておもむろに腰に手を当てて、片手で演奏開始。シギスヴァルト・クイケンは、近年、自ら復活させたヴィオロンチェロ・ダ・スパッラを肩から腕にかけて演奏。ゲーベルやイル・ジャルディーノ・アルモニコのような過激な演奏ではないが、軽やかながら味わい深い演奏だ。トランペットの響きもなんとも耳触りがいい。クイケンらしい綿密な時代考証の結果、ワンパートにつき奏者一人と言う少人数の楽団編成。ただでさえ音量の少ないオリジナル楽器なので、広いタケミツメモリアルでは少々音量不足だったかも。

続いて、ブランデンブルク協奏曲第6番、三重協奏曲と演奏は進むが、三重協奏曲第1楽章の途中でシギスヴァルドが弾いていたヴァイオリンの弦が切れてしまうハプニング。ラ・プティット・バンドの弦楽器はすべてガット弦を使っているとのこと。ガット弦は切れやすいのでこういうことも珍しくはないのだろう。古楽の楽団でもスチール弦を使っているところは多いらしいが、そこはクイケンの拘り。とは言え、こういうリスクも少なからずあるわけだ。もちろん、替えの楽器はないわけで、演奏は中断。シギスヴァルドは楽器を抱えて、一時撤退。張り替えを終えて、観客の拍手とともに再登場。「初めからやりなおします」ってことで、仕切り直し。ブランデンブルク協奏曲同様、過激な表現を抑えた演奏で、幽玄な味わいすら感じさせる名演。これも古楽器楽団ならではの味わいだなぁ。

休憩をはさんで、ブランデンブルク協奏曲第5番、同第3番の順で快演を聴かせてくれて終演。第3番ではヴィオロン・チェロ・ダスパッラを3人並べた。壮観。見た目はカッコいい楽器じゃないけど。5番から3番への曲順も納得のプログラミング。今後、ブランデンブルク協奏曲を聴くときはこの曲順で聴こうか。

アンコールは3番の第3楽章。その後、シギスヴァルドによるサイン会。写真撮影を禁止せず。サインをもらっている人もパカパカ撮られてしまう。ちょっと、これはどうなのか。嫌な人もいるはず。シギスヴァルドはにこやかにサイン会を進めていく。アーノンクールに見習ってもらいたい(笑)。


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英CollinsレーベルのCDを久し振りに買う。マリナー&アカデミー室内管のヴォーン・ウィリアムズ(RVW)の交響曲第5番、同第6番。CollinsのCDって、ジャケットがパッとしないし、最初に買ったスヴェトラーノフがフィルハーモニア管を振った『惑星』が残念過ぎたので、印象が良くないのだ。大人しいスヴェトラーノフってこんなに面白くないのか…と逆に新鮮だったりはしたけど。まぁ、そんなわけで積極的にCollinsのCDを買うことはなかった。だから、今回の購入は久しぶりになる。

で、何で買ったか。安かったから。あと前から気にはなっていたからってのもある。でも、Collinsだから買わなかった。とんだ刷り込みである。しかし、この節、廉価盤仕様になって再リリースされたので買ってみたということ。1,000円以下で買えるんだから試しに買ってみるかって気分にもなるものだ。

さて、と。このCD、RVWの交響曲第5番、同第6番の組み合わせなんだが、マリナーは他にRVWの交響曲を録音していない。この2曲は、RVWの戦争交響曲と呼ぶことができるもの。第2次世界大戦中に作曲されており、5番は「祈り」、6番は「戦闘」を想起させる曲だ。マリナーがこの2曲をカップリングして、全集としてではなく単発で録音した意図は明確である。つか、いたって正当なカップリングの仕方のように見えるんだが、ほかにこのカップリングの録音ってそんなに多くない。

演奏は、マリナーらしく丁寧で無難にまとめられている。強烈で個性的な演奏を残さない代わりに、手堅く曲の魅力を確実に伝えてくれる、と言う意味では、マリナーは得難い名演奏家だ。このRVWの録音も、そう言う意味で無難。6番は、バルビローリのようにドロドロに熱く歌うわけでも、スラットキンのようにスマートに決めるわけでもない。中庸…と言ってしまえば、まるで凡演のようだが、この曲を最初に聴く人に勧めるならば、バルビローリやスラットキンよりもマリナーの方が適している。マリナーの魅力が出ているってことかな?

激しい6番に対して、5番は落ち着いた音楽なのだが、こういう曲でもマリナーは良い。マリナーがアカデミー室内管と共に評価を高めたのは、バロックだと思うんだが、マリナーのバロックは落ち着いていて、優しい音楽だった。今日のオリジナル楽器のエキサイティングなバロックとは正反対の路線。この路線でRVWの5番を聴くのもまた良いもんだ。柔らかい響きで淡々と曲の魅力を紡ぎだしていく。こんな音楽が狂気が渦巻く第2次世界大戦中に作曲されたことには感嘆せざるを得ない。

と言うわけで、案外満足なCollinsの廉価盤。Collinsを見直そう。相変わらずジャケットはパッとしないけど。

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