いつも思うんだけれども、『魔笛』に出てくるパパゲーノって、不可解な人物だ。
職業は鳥刺しで、鳥に模した衣装で現れる。
鳥刺しと言うのは、笛で鳥を呼び寄せて、
寄ってきた鳥を捕まえて、それを売る、
と言う、猟師兼小鳥売りみたいなものらしい。
今日の解釈だと何となく密猟者っぽいけれども、
職業はまぁ、何となく理解したことにしてもいい。
問題はその衣装。
Q.なぜ、鳥に模した服を着ている?
A.仲間だと思って鳥が寄ってくるのだ!
…って、そんな馬鹿な…。
本当の意味は…何だろうか?
とは言え、『魔笛』の登場人物といえば、
日本の狩衣を着ていることになっているタミーノ、
怪しげな宗教団体の長であるザラストロ…。
まぁ、不思議な人物の織り成すワンダーランドが、『魔笛』の世界であって、何となく、それに惹かれてしまうのだけれどもね。
写真は、ウォルフガング・ブレンデル。
如何にもドイツ人らしい風貌が印象的なパパゲーノ。
豊かな声量で堂々と且つ滑稽に歌う。人の好さも良く出ているんじゃないかと思う。
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