GWが終わって、ため息ついている間にあっつう間に5月後半。こんな時は一発気合いを入れる必要がある。
つーこって。雨を衝いて行ってきた、東京随一胡散臭い街、御徒町。全く高級なものが売っていなさそうな宝石屋街、ばったもんのメッカアメ横。それに多慶屋、二木の菓子、吉池…昭和に東南アジアの市場テイストを少し混ぜたようなゴチャゴチャ感。決して高いものを買いたいとは思えない街だが、魅力的なショッピング街である。
さて、本日は、この御徒町のJR駅脇にある、スパゲッティ屋に行ってきた。スパゲッティ…と言う言葉はちょっとダサいようだが、ヨーロッパのレストランに行けば、何々のスパゲッティとちゃんと書いてある。スパゲッティを食べさせるならスパゲッティ屋と言えばいいんである。
しかし、日本でスパゲッティを食べさせる店のことをスパゲッティ屋と言うと、ちょっと下衆な香りがしてくる。おしゃれな店って感じではない。パスタ屋さんと言うのがオサレな言い方である。で、今日のお店は、バリバリのスパゲッティ屋。いや、むしろ、スパゲッテー屋と言った方がいいか。
御徒町の駅を抜けてすぐのところにあるけばけばしい看板を潜って地下に潜るとその店の入り口がある。店の名前は「パンチョ」。渋谷にもあるお店だが、断然、御徒町の方が街の雰囲気にあっている。
店を入ると、昭和の映画のポスターがべたべたと貼ってある。強引にレトロな雰囲気にしようとしているのだろうが、そのポスターの文言を観ているだけで、吹き出してしまいそうになる。
「明日に向かって「爆」ろうぜ。」
「どこにいるのBOY?私の手に触れて」
「ヤンキー界の超巨弾「湘爆」発進!!!」
大好きな漢字は「爆」。「昔は悪かったぜ!」を自慢をしている痛いおじさん達はこういうのに憧れていたのかなぁ。
このポスターを眺めているだけでも、飽きることないが、食事はいたって迅速に提供される。メニューはナポリタンとミートソースのみ。まさにスパゲッテー屋。これにトッピングでハンバーグだのチーズだのベーコンだのが乗せられる。量は、小=300㌘、中=400㌘、大=600㌘。この3つは値段が一緒。更に食べたい人には兄貴=900㌘、番長=1,200㌘、星人=1,500㌘まで用意されている。兄貴、番長までは店に貼ってあるポスターのイメージ通りだが、最後が星人になるのがいまいち判らない。
おいらはビビり―なので小300㌘にした。つか、普通300㌘って相当多いぞ…。が、やってきたものは大したものではない。え?これで300㌘?って量。たぶん、若い男性なら、大は普通に行ける。何故これで300㌘?と言う謎は食べてすぐわかった。アルデンテなんてもんは軽く無視した柔らかな食感…これ、ソフト麺じゃね?ゆでて水を吸わない。同じグラム数ならば、量は乾麺>生麺>ソフト麺になる。だから、この店の300㌘は大した量ではない。
銀色のアルミの容器をつつきながら、思い出したもの…「学校の給食じゃねぇか、これ!」。で、まずいかって言うと、最後の方には「あれ?もう終わっちゃうのか…」と、もの寂しさを感じさせるところを見ると、そんな悪くはないってことだろう。学校給食へのノスタルジーもあるかもしれない。チープな楽しさもあるしなぁ。
まぁ、もの好きな人はどうぞ。
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