タイトルは、The Enigmatic Art of Antonio and Francesco Maria Veracini。謎めいているのか、ヴェラチーニ。ちなみに、ヴェラチーニと言うと、一般的にはフランチェスコ・マリアだが、彼の叔父であるアントニオも、音楽家であり、フランチェスコ・マリアの師匠だった。このCDには、タイトルからもわかるとおり、アントニオの作品も収められている。フランチェスコ・マリアがアントニオから多大な影響を受けていたことがわかる内容だ。
そんな時代の音楽を集めたCDがリリースされた。タイトルは『スパイシー』サブタイトルに、“Exotic” Music for Violinとある。この時代の作品集に付けるには、最適なタイトルだ。演奏者は、メレット・リューティとレ・パシオン・デ・ラーム。リューティはスイスのベルン出身の女流バロック・ヴァイオリニスト。レ・パシオン・デ・ラームは、リューティをリーダーとした、ベルンの新しい古楽アンサンブルである。ホームページを確認すると日本人も参加しているらしく、紹介の動画では、日本語での挨拶も聴ける。その影響か、DHMからリリースされた、この輸入盤のCDにも、日本語の解説がついている。