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日本のオーケストラ事情
2012/03/12 (Mon)
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東京ってたくさん外国のオーケストラがやってくる。単に、一流のオーケストラを聴きたいと言うなら下手にヨーロッパに出かけていくよりも、東京にいた方が色々なオーケストラを聴くことができる。指揮者と会場の選択肢はあまりないが(ベルリン・フィルならほぼラトルで、ホールはほぼサントリーホール)、これほど恵まれた都市は珍しい。
で、それはなんでか?需要があるから・・・なんだろな。あと、どかっと構えたオーケストラがいないっていうのもいいのかなぁ。例えば、アムステルダムにはコンセルトヘボウがあるんだけど、そこのオーケストラが絶対的な力を誇っている。それはウィーンでもライプツィヒでも同じ。地元贔屓みたいのもあるんじゃないかな。かと思えば、ベルリンやロンドンは一流のオーケストラが飽和状態で入っていく隙がない。在京オーケストラの数は多いんだが、強烈なインパクトがない。なんて言うのかなぁ~、在京のオーケストラの演奏はたまに行くんだけど、「おらが街のオーケストラ!」と言うほど身近でもないし、誇りでもない。少なくても、おいらはそうなんであって、外来のオーケストラに浮気しまくる。CDで聴ける分だけ、外国のオーケストラって在京のオーケストラより身近な部分はある。これは「家でも音楽を聴きたい!」と思っている愛好家により強い傾向だと思う。「たまにクラシックでも…」と演奏会に足を運んでくれるソフトな愛好家の方が、在京オーケストラに親しみがあるかもしれない。
それでも、最近は都響やN響の録音はだいぶ増えてきた。そう言うCDを聴いて、良いと思えば、自然と演奏会に足が向くし、誇らしくも感じる。最近ではインバル&都響のEXTON録音がそう。マーラーの交響曲を中心に素晴しい録音が次々とリリースされた。EXTON=オクタヴィアは日本のレーベルだし、指揮者以外は、国産でこれだけのものができるのかと、ずいぶん、嬉しく思った。だけど、なんでか、マーラーの交響曲はいつの間にか、チェコ・フィルと録音するようになってしまった。何があったんだろう。
じゃぁ!と最近、ヨーロッパのオーケストラで流行っている自主製作盤をリリースしたらどうなのか。これは難しい。ロンドン響、ロンドン・フィル、ロイヤル・コンセルトヘボウ…その歴史とブランド力は圧倒的だ。蓄積されたライヴ音源だって、凄い。日本のオーケストラの及ぶところではない(N響が頑張っているけど)。ベルリン・フィルのデジタル・コンサート・ホールも同じこと。オーケストラのブランド力ってそんな簡単に付くもんじゃないし、たぶん、これらのオーケストラと同じことをやっても、成功はしない。そして、そのブランド力を付けるために、公的な資金がどれほど投入されたことか。もはや国策と言っていいレベルのものもある。その上で、今がある。
さて、歴史の浅い日本のオーケストラが、ビジネス的に成功するのはどうしたらいいのか。たぶん、それは至難の業。そもそも、ロマン派以前の音楽と言うのは、利益が出るように出来上がっていないしねぇ。
…とか、素人考えをダラダラと述べてみた…。
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