久しぶりに漫画を買う。
→手塚治虫『アドルフに告ぐ』(全4巻)
以前読んだことのある漫画ではあるけれども、
優れたストーリーで読者を引き込む手腕はさすが。
ただ、それだけに留まらないのが、手塚漫画の凄いところ。
漫画と言う馴染みやすい形式を使って、
優れたメッセージを伝えてくる。
印象に残ったのは、アドルフ・カウフマンが、
第4巻の最後の方で呟くように漏らす言葉である。
「世界中の子供が正義だといって殺しを教えられたらいつか世界中の人間は全滅するだろうな」
戦争の持つ狂気の真底にあるものをさらりと気付かせてくれるこの言葉にこの物語の大きなテーマの一つが集約されているのかもしれない。残忍さばかりが強調される戦争漫画とは一線を画す物語。『鉄腕アトム』や『ジャングル大帝』も素晴らしいけれども、こういう手塚漫画も世界中で読んで欲しいと切に願う。
さて…この本、実は古本屋で入手したんだけれども、その中の1冊に手塚治虫のサインが入っていた…本物なのか?本物だとしたら、店側のミスじゃなかろか?それともそれほど価値ないのかな?ちなみに、お値段は¥1,800。何だか得した気分。やっぱ手塚治虫は別格。
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