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えー、唐突だけれども、ホーチミン市に来ている。旧サイゴン市。周知の通り、人の名前が地名になってしまった典型例。豊田市的な、レニングラード的な、偉人様ワッショイ名称。

成田から6時間。たった6時間、いや、6時間も…だな。ヨーロッパより近いとは言え、やっぱ、長いことは長い。

漸くの思いで辿り着いて、タクシーで滞在地へ。で、びっくりしたのが道路事情。いやいやいや、あり得ませんて。凄まじい量のバイクの群れ。それがどんどん突っ込んでくる。タクシーも負けじと突っ込んでいく。遠慮していたら少しも動けない。交差点にバイクの群れが入ってきているのにそこに突っ込んでいく。で、さらにそこに歩行者が突っ込んでくる。クラクションは絶えず鳴り響いている。秩序なんてどこへやら…と思うんだが、これがぶつからないんだから、混沌の中に秩序はあるんだろう。多分。いや、多分だけどね。

到着後、スーパーに買い出しに行ってから、いざ、ベトナム料理へ!

街の中心地のいかにもな、料理屋さんへ。バインセオボンサウアーという名前。有名な店らしい。まずは生春巻き。これでしょ~!うん。美味しい。ベトナム名産のエビ、それからたっぷりの香草がギュギュッと詰まっていて良い香り。日本で食べるのとはずいぶん違う。

それからベトナム風お好み焼き、バインセオ。卵たっぷり。カリカリに焼かれていてとっても美味しい。これにもエビが入っている。香草と一緒に頂くと最高だ。つけだれの魚醤もグッド。それから、牛肉の香草巻き、ゴイセン(サラダの一種)、生じゃない春巻き…く、食いすぎた…。

明日はフォーを食べる!おなか壊さないようにしないと…いろんな意味で(汗)。


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ラトル&ベルリン・フィルの『くるみ割り人形』、売れているらしい。つかさ、こういういかにも「ビッグネームが名曲をメジャーレーベルに録音しました。今後定盤になりそうです」みたいなCDって最近あんまりでないような気がする。こう言うCDって、裏を返せばセカンドチョイス以降を探しているクラヲタにはスタンダードっぽくって興味をそそられないんじゃないか?少なくてもおいらはそうだ。何となく、想像出来ちゃうって言うかさ。だから、最近出ないんだと思う。だって、出揃っちゃっているから。今更?って感じだ。

ところが、このCD、さらなる手を打ってきた。なんと、
声優さんとコラボCDを出すと言う。なるほど、素晴らしい試みだ。もっと広い層にこのジャンルをPRするのはとても良いことだ。しかも、名曲寄せ集めのグダグダオムニバスじゃないから、クラヲタ的にも納得。ただ、子供向け…ではないと思う。子供が、こんな長さ堪え切れるかっつーの!絵本も声優さんもきっと、別の方向を意識していると思う。まぁ、そっちの方向の人が、このCDでクラシックに目を向ける可能性って少ないと思うけどな…。でも、試みることは素晴らしい。

で、買うかって?ほら、おいらクラヲタだから…ナレーターとか、余計な部分は要らないんだよね…。でも、下手な俳優、女優がウケ狙いでやっているよりも、声優さんの方が本業なだけに良いものが出来上がるだろう。小澤&ボストン響の『真夏の夜の夢』の吉永さゆりとかな…いつから、声優になったんだ?って思う。

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バラキレフの交響曲を聴いている。なんだか、懐かしい。だいぶ昔にハイローテンションで聴いていた曲だ。演奏は、スヴェトラーノフ&ロシア国立交響楽団、こればかり。いつの間にか聴かなくなっていたんだけど、CDのデータ化をしていて、気軽にクリックで聴けるようになったのでまた聴いている。

いつ聴いていたのか、具体的にはよく覚えていないけど、何となく、あるじゃんか、若い頃にロシア音楽にハマる時期って(ないか?)。ショスタコーヴィチとか、ロシア5人組とか言って喜んじゃう時期。軽く中2病臭がするんだけど、まぁ、そうなのもしれない。成熟したロシア音楽ファンと言うより若気の至り的な。大学の管弦楽団なんか、ショスタコーヴィチが“革命的”に持てはやされていたりする(うちだけだったのか)。ロシアの爆発的なパワーが若い血潮を湧き立たせるのだろう。おいらが、バラキレフに出会ったのはそんな頃だった。つっても、中学校からのクラヲタだったので、大学時代は、既に中2病的ロシア音楽への熱狂は生意気に卒業していて、「ふ、ショスタコーヴィチか…若いな」と冷めた目で見たいた。ものの見事に高2病。

このバラキレフはそんな10代の頃の青き記憶を蘇らせてくれる(あ、今でも十分青いんだけど。つか、最後まで青く生きていくつもりなんだけどね)。民族臭を容赦ないパワーで炸裂させたかと思うと、郷愁漂う美しいメロディが涙を誘う。感情の起伏が激しくって、躊躇しない音楽運びが若い心にストレートに訴えかけてくる。10代でヴォーン・ウィリアムズの田園交響曲とか聴いて、「ショスタコ?シンドイよ」とか言っていた痛々しいおいらも、こんな曲を好きで聴いていた。何となく、ホッとする。

もちろん、今、聴いてもこの曲は素敵に心を揺さぶってくる。ロシア民族交響曲とでもいいたくなるような、土臭い音楽だが、なかなかもって、馬鹿にしていては損な曲じゃないだろか。叫びたくなったら、今でもこの曲は有効だ。共にスピーカーの前でShout!!

ちなみに、スヴェトラーノフは2度録音があるけど、フィルハーモニア管弦楽団との新盤は大人しくって面白くない。Shoutするなら手兵の旧盤に限る。


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ヲタクの常識世の非常識…よう言うたもんで。

「ミサ曲聴いています」と言うと、本気で「君はクリスチャン?」と訊かれるので気をつけよう。訊かれないで「そうか、○○クンはクリスチャンなんだ」と思われることもあるだろう。でも、レクイエムは「クラシック」とキチンと認識されている不思議。あれはミサ曲なんだが。

それはそうと、hyperion創立30周年なんだそうだ。値段が若干安めになって、ジャケットもそれなりに安っぽくなって、hyperionの自称名盤がシリーズ化される。
アニヴァーサリー・エディション30。自称とともに隠れた名盤わんさか。ボストリッジの『美しき水車小屋の娘』とか、テイト&イギリス室内管弦楽団のモーツァルトとか、ゲルネの『冬の旅』とか、カークビーのフォン・ビンゲンとか、イッサーリスのJ.S.バッハの無伴奏とか、ブラームスとか…買っとくべきもんは買っておくか。

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CDのデータ化、着々進行中。つっても、春先の頃の勢いはなくってスローペースで淡々と進めている感じ。で、今、漸く1,600枚を超えたところ。ザックリ、所有枚数2,800枚くらいと考えても、半分を超えた。そう考えると、また、「よし!!がんばろ!!」って思える。なんか、先が見えてきたような、錯覚…そう、錯覚なんだよね。あと、1,200枚。長いぞ。下関から青森を目指して、東京に漸く着いたくらい。東北って言うのは、意外と長いのだ。あ、これは感覚なので、「おめぇ、割合的に言ったら間違ってんぞ」とか、細かい突っ込みは勘弁。

ちなみに、おいらの所蔵棚はレーベルごとになっているので、交響曲ばっか先にやっちゃってます、みたいなことにはならない。なので、ジャンルに偏りなく進んでいて、オペラ聴きたいのにまだ交響曲しかデータ化されていない、と言う惨劇は起きない。だけれども、やっぱ、レーベルにだって色があるわけで、CHANDOSもhyperionもEMIも、まだ未データ化の現在、イギリス音楽には疎遠になってしまう。データの中を覗いても、イギリス音楽の不足っぷりに、ガッカリしてしまう。まだ、ヴォーン・ウィリアムズの交響曲全集が一つもデータ化されていないなんて!!でも、変な順番でやるとどこをやったか判らなくなるので、隅から順にやっていくしかないのだ。

とは言え、このデータ化が完成すれば、物凄く便利だ。以前にも利点を書いたと思うけど、改めて、確認しておこう。

1.クリックだけで再生可能。CDの出し入れがない。
2.もちろん、CDが傷つき難い。
3.CD2枚を擁する曲をぶっ通しで聴くことができる。
4.劣化したCDのバックアップとなる。
5.APEで圧縮すればCDと同等の音質を維持できる。

欠点は、解説書を見ながら聴けないことかな?まぁ、ともかく、このお手軽さは素晴らしい。音質に関して言えば、これはユーザーの努力次第と言うことになる。サウンド・ボードをどうするか、アンプをどうするか…。しかし、下手なミニコンポを買うくらいなら、安価で良質な音を確保できるだろう。おいらは、PC→CDプレイヤー→アンプ→スピーカーに出力しているんだが、最近のCDプレイヤーにはデジタルINがなかったりするので注意が必要だ。

それと、せっかくデータ化しても、HDDが吹っ飛ぶと悲しいので、バックアップ用HDDをもう一つ作る必要がある。おいらは、先日、USB3.0を付けて、外付けHDDを導入した。1,500枚くらいで500GBと考えて、3,000枚なら1TB必要。写真等他のデータのバックアップも考えて、2TBを外付けのケースに入れておいた。内臓の3TBと併せて、5TB。TVのHDDレコーダー、たっぷり、2TB…みたいな、宣伝を見ると、「ふっ…残念だな」と思えてしまうほど急速に膨大化していくHDD。これ以上は増えないだろうけど。

こんなことを書いていると、ふと思う。なんか、ちょっと前と随分、音楽周辺事情が変わってしまっているなぁ。まぁ、予感はあったけど。一応新しいものには、ついていくタイプ。新しいものを否定して、過去にしがみついていてもいいことはない。だけど、真っ先には飛びつかない。もちろん、ミラーレス・カメラもまだまだ買う気はしない。音楽のデータ化は、おいら的にはそろそろやっておいた方がいいと思ったのだ。CDの寿命って20年とか、30年とか言われているし(それにしても、図書館にあるような初期のCDがダメになっていないな)。おいらの持っているCDはせいぜい、購入後15年くらいだけど…あ、あくまでも「購入後」。きっと、数年売れ残っていたやつとかあるから、製造後は不明。西ドイツ製のやつとかね。

さぁて、今後はサウンドボードとか考えて行かないといけないんだなぁ。あー、楽しみだ!!!!!

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初音ミクのフォーレのレクイエムよりイン・パラディスム(天国にて)をYoutubeで聴く。いや~、意外とやりおる。「お、曲になってるじゃん。ハイ、スゴイスゴイ」と言うレベルは遥かに超越。マイナスイオン(違うか…汗)たっぷりの超癒し&祈りの音楽を十分に表現している。製作者に敬意。→視聴はこちらでどうぞ。

もちろん、まだまだ実演には遠く及ぶものではないが、この調子でいくと、そのうちヴォーカロイドのようなコンピューター音楽が実演を超越する日が来るんじゃないだろか。例えば、ファミコンが出たばかりの時のRPGと今のRPGの違いを考えてみると良い。おいらは、RPGってやらないんだけど、こないだ秋葉原で一番新しいファイナルファンタジーのデモを見て、びっくりした。髪の毛の一本一本が風に靡く様までリアルに美しい。ホンの20数年前は、ドット30個くらいで出来上がったファミコンのスーパーマリオだったわけだから、この進歩は驚愕に値する。

と、口でそんなことを言いつつ、本心は違うんである。人の演奏するものに、機械は追いつかない。少なくても、現在の常識では「有り得ない」。例えば、ロボットが完璧にヴァイオリンを弾きこなしたとする。そうして、オーケストラを作り上げたとする。しかし、ここではヴァイオリンの数を増やすことはただ音量を大きくするための手段でしかない。一人一人が別人ではないから、そこにオーケストラの個性は生まれない。独特の音色を醸し出す細かい諸条件を整えることは難しい。だから、常識的に現状では無理と言うことになる。

と言うことで、冒頭に帰るんだけど、そう言う絶対的な不利を抱えながら、そうか、フォーレのレクイエムをここまで歌えるとは…と感嘆するんである。少なくても、はじめてこの曲を聴いた人が「なんて美しい曲なんだろう!」と感激できるレベルだ。

なんだか、萌えアニメちっくではあるけれども、お花畑でほほ笑む少女の絵もほのぼのとしていて、曲のイメージにあっている。ツインテールだから初音ミクなのだろうか?全然似ていないけど。

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こないだ青森に行った際に買ってきたりんごジュースが激ウマなのである。1リットル600円以上の超高級品であるが、これはそんだけの価値があると言いきっていい。もちろん、ストレート果汁100%。農協の商品だ→これ。使っているのは「つがる」だけ。

この「つがる」って品種、おいらにはどストライクなのである。いつもは、濃縮果汁還元100%の「つがる」ジュースを飲んでいるんだけど、濃縮果汁還元でも「つがる」の美味しさは、頭抜けている。まろやかで全くツンとしたところがない。他のりんごジュースはどこか、尖ったような酸味が多少はあるんだけど、「つがる」にはそれがない。甘みもくどくなくて、実にサッパリしているので、危険なほど飲み過ぎてしまう。この「つがる」ジュースがツボに入ってしまうと、ほかのりんごジュースは、もう、りんごジュースではなくなってしまう。おいらはもはや信者。

色も何となく違う。今回も青森のお店でたくさん並んでいるビンのりんごジュースの中から、「あれ?これひょっとして「つがる」じゃない?」と判ってしまうくらい。味と同じで、色合いもクリーミーで柔らかい感じなのだ。それほど気にしてみたことはなかったけど、判ってしまった。

で、そんな、「つがる」のストレート果汁100%…いや、ヤバすぎる。これは、濃縮果汁還元より香りが強くて、まろやかな蜜の甘味が堪らない。すっごい上品な野趣あふれる甘味だ。「こ、これは!」と、海原雄山ばりにびっくりしてしまった。もちろん、好みってのがあるので、「つがる」はぬるいよ…って人もいるかもだけど。

まぁ、ちょっとした贅沢品なんだが、青森に行った際にはお土産にぜひ買って帰ることをお勧めする逸品。たぶん、東京ではそんなに入手できないんじゃないか。一度、アンテナショップにでも行ってみるか…。それにしても、東北はホント美味しいものが多いな…。食い意地の張った人間には堪らない。

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昨日のド・ラランドからフランス・バロックつながりと言うことで、ラモーの組曲『アカントとセフィーズ』、組曲『エベの祭典』を聴いている。ちょい前にタワーレコードで、Glossaレーベルのセールをやっていたので試しに買ってみたもの。演奏はブリュッヘン&18世紀オーケストラ。おいらは度量が狭いので18世紀オーケストラが18世紀以外の時代の曲を演奏していると「なんでだよ!」と突っ込みたくなるが、ラモーはバリバリの18世紀音楽。モーツァルトが生まれてからもしばらくは生きていたくらい。

さて、曲なんだが、何とも楽しい。他のフランス・バロックの作曲家同様、ラモーはこれまで全く聴いてこなくって、強いて言えば、ドビュッシーのピアノ曲に「ラモーを讃えて」っつうのがあったなぁ、ってくらいのイメージの作曲家だった。そのせいで、ラモーに持っていたイメージって印象派ちっくなものだった。バロックの作曲家が印象派っぽい曲なんて、考えてみりゃ、ありえない話なんだけど。それが、いざ、興味を持って聴いてみると何とも、明るいバロック音楽。頭を抱えて深刻に悩みたいドイツ・ロマン派から見たら、表面的でバカバカしい音楽。それが許せるなら、ノリよく楽しめばいい。正に音“楽”。「さぁ、楽しい音楽の時間です!」と言うならこういう音楽じゃないと。

もちろん、バロックつっても、フランス・バロックはイタリアやドイツのそれとはまた一味違う。『アカントとセフィーズ』序曲や『エベの祭典』ロンド風のタンブランのようなドンチャン騒ぎは、ヴィヴァルディやJ.S.バッハでは絶対出てきそうにない発想だ。むしろ、ジュスマイヤーのトルコ交響曲を思い出してしまった…。

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太陽王ルイ14世のミサを再現しよう!と言う興味深いプロジェクトを発見したので、行ってきた。会場は、関口の東京カテドラル聖マリア大聖堂。先日もミサに潜入してみたところだ。

前回は、出入り自由のミサと言うことでごそごそ物音がしたり、パイプ椅子のひっくり返る音がしたり、子供が遠吠えしたりで落ち着かなかった。今回は、有料の平日夜の公演。パイプ椅子もひっくり返らないし、狩りの合図もない。が!空調の音が…ゴォォォォォォォォォォォォォォ…マジか。でも、暑い。前回より人も少ないし、夜なのに、前回より断然暑い。一応、うるさくっちゃいけないってんで、弱めてはいるのだろう。しかし、騒々しくない分前回より空調の音を弱めても際立っちゃうのだ。たぶん、そんなところだろう。

この空調の音には、演奏会中悩まされるが、まずそれはさておいて、肝心のコンサート。演奏者は花井哲郎氏率いる古楽アンサンブル「コントラポント」。全く知らない団体。だって、おいらは古楽入門したて。超初心者。何気に、モダン楽器の世界より、オリジナル楽器の世界の方が日本人が活躍している、と言うことには気づきつつあるが。

演目はオール、ド・ラランド。ルイ14世に重宝されたフランス・バロックの巨匠。リュリと違って性格の良い人だったらしい。リュリがひど過ぎただけかもわからんが、性格の悪い方が有名になっちゃうと言う世の皮肉。演目は以下の通り。

1.グラン・モテ「ゆるされたものは幸い」
2.グラン・モテ「深き淵より」

―休憩―

3.「王の晩餐のためのサンフォニー」より第2ファンタジー或いはカプリス
4.「ヴェルサイユの泉」よりシャコンヌ
5.テ・デウム

ルイ14世は礼拝にミサ曲よりモテ(モテット)を好んだと言うことで、ド・ラランドが作曲したのも多くはモテ。プログラム・ノートによるとルイ14世の礼拝は約1時間で、その間にグラン・モテとプティ・モテが演奏されたそうだ(グラン・モテは大モテット、プティ・モテは小モテットくらいの感じでいいのかな?)。今回の演奏会はグラン・モテ2曲と当時としては大規模な宗教曲であるテ・デウム、更には晩餐のための音楽まで加わっているので、忠実に再現と言うわけではない。しかし、これだけ、当時を偲べる企画はまたとないだろう。

事前に音源を入手できたのは「許されたものは幸い」と「テ・デウム」の2曲。しかし、前半は、空調の音が妙に気になったのと、暑さでなかなか集中できず。あ、おいらが、ね。後半になって、空調をさらに落としたのか、音に慣れたのか、ようやく集中して聴けた。

印象に強かったのは、事前に聴けたと言うのもあるんだが、やはりテ・デウム。演奏会の事前告知やパンフレットでは「深き淵より」が目玉なようなことが書いてあったが、やっぱ豪奢で華麗なルイ14世の王宮に思いを馳せるならテ・デウムだろう。もちろん、「深き淵より」の祈りも捨てがたかったが、冒頭からポコポコ鳴るティンパニ(つっても、古楽器)に乗せられて壮麗に鳴り響くテ・デウムを目を瞑って聴いているとルイ14世の時代に軽くタイムスリップした気分になれて素敵なのだ。流麗に奏でられるコントラポントの演奏に身を任せて、心地よいひと時を過ごす。カテドラル教会の豊かな残響もこうした宗教音楽では、壮麗に響いて効果的。「王の晩餐のためのサンフォニー」と「ヴェルサイユの泉」よりシャコンヌも良かった。

終演は21時。19時スタートでたっぷり2時間ド・ラランドに浸った。

ところで、この教会だが、前に椿山荘、周囲は閑静な住宅街と言うことで、ほかのホールに行くのと比べると圧倒的に雰囲気が良い。綺麗な日没の空を眺めながら、会場に入る…粋だねぇ。


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チェコの音楽が好きである。つうことで、ってわけじゃないけど、最近気になる作曲家の1人がビーバー。ビーバーと言ってもあのネズミっぽい…あ、このネタは以前にも使ったか…汗。出身地はチェコになるんだけど、中期バロック音楽に強烈なチェコ色はない。チェコらしさを求めるならば、国民楽派の台頭を待たねばならないだろう。ビーバーの活躍した時代から、150年ほどの時間を待たなければならない。そんなわけで、ビーバーはチェコの作曲家と言うよりは、ざっくり、ドイツ系バロック音楽の作曲家。

今回の購入したのはロザリオ・ソナタ集。一番の有名曲じゃないだろか。ヴァイオリンを習っている身としては、真っ先に購入するべきビーバーの曲である。演奏は、アンドルー・マンゼ&リチャード・エガー。無難そうと言うことでファースト・チョイスに選んでみた。

で、聴いてみて、これは凄いと思った。J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータが作曲されるずっと前にこんな作品があったとは…。ビーバー自身、ヴァイオリンの技巧に優れ、ヴァイオリン作品に定評があるが、なるほど、この時代に、これほどのヴァイオリン曲を作曲するとは凄い。この時代は、王侯貴族向けの曲が多く、割とノウテンキと言うか、軽快な作品が多くって、例えば、ビーバーの作品でも技巧的で楽しい合奏音楽もどちらかと言うと聴いていて心地よいノリがあったと思う(まぁ、タイトルからして何のそれだ)。ところが、このロザリオ・ソナタ集はどうだろう。味わい深い美しさ、ヴァイオリンの美しさをとことん魅せつけてくれる技巧の数々。音楽の深さ…と言うのは曖昧な表現だが、「バロックなんて、同じメロディの繰り返しで単調。J.S.バッハ以外は聴く価値もない」と思っているとロザリオ・ソナタ集でガツンとやられてしまうだろう。もちろん、おいらのような古楽に惹かれつつ人間にも衝撃を受けてしまうような作品だ。

編成は、ヴァイオリンとチェンバロ若しくはオルガンという組み合わせ。主役はあくまでヴァイオリン。チェンバロ、オルガンは通奏低音。オルガンが轟音を立てて鳴りまくることはない(笑)。通奏低音なので、演奏によっては色々な楽器が使われるみたいだけど、それは演奏者の解釈次第。マンゼ盤はチェンバロとオルガンを選んだってだけだ。

なお、ロザリオのタイトルの通り、この曲は宗教的な意味合いがあって各曲のタイトルに信仰的な言葉が並んでいるんだけど、ま、あんま気にすることはないと思う。ただ、残響の長い教会で演奏すると引き立つ曲ではあるんだろなぁ。

ロマン派のヴァイオリン・ソナタばかりじゃなくて、こういうのもいいなぁ。いや、良すぎるかも。もっといろんな演奏を聴いてみたい…と思ったところ早速、ゲーベル盤は廃盤だな…涙。


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