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雨の降る中、NHKホールへ。このホール何年振りだろうなぁ。10年以上は行っていない。NHK交響楽団を聴くにしたって、出来ればサントリー・ホールに行きたい。ガランとしてだだっ広い古ぼけた視聴覚室のようなホールで、いたるところに昭和の香りが漂う。灰皿とかおいてあっても、まったく違和感がない。音響もよくない。

なんて文句を言いながらも、足を運んだのは、今日のNHK交響楽団の定期公演の演目がよかったから。メニューは、エルガーの序曲『フロワッサール』、ディーリアスの歌劇『村のロメオとジュリエット』から「楽園への道」、ヴォーン・ウィリアムズのテューバ協奏曲、休憩を挟んで、メインディッシュにウォルトンの交響曲第1番。イギリス音楽をズラリと並べた。しかも、狙ってかどうか、作曲家の生まれた順に。指揮は、尾高忠明。日本人の指揮者の中では、イギリス音楽を演奏するのに積極的で、録音もいくつかあったはず。でも、最近、NHK交響楽団が、プレヴィンと近しいこともあって、事前のインタビューではやや恐縮していた。これだけ功成り名を遂げた人なのに控えめなのだろうか。

そんなわけで、イギリス音楽ファンならぜひ行かねば…と言うコンサート。しかし、この演目では、空席が目立ったのは当然と言えば当然。しゃーなしだわな。

1曲目、エルガーの序曲『フロワッサール』、なんだか久しぶりに聴く曲だ。舞台に向かってやや右側に座っていたんだけれども、1stヴァイオリンの音が、左側に抜けて行くような、変な感じ。演奏は、バルビローリの濃厚な演奏しか聴いたことなかったので、やけにきっちりしたものに聴こえた。2曲目のディーリアスも、割と確りした音だったと思う。もっとも、もともと茫洋として掴みどころのないような曲ではあるけれども(笑)。3曲目のヴォーン・ウィリアムズは、NHK交響楽団の首席奏者がソロを務めて熱演を繰り広げてくれた。なんか、見ているだけで、こっちもしんどくなってきそうな曲だ。CDで聴いている分にはのどかなんだけれどもね。休憩時間前に大喝采。そりゃ、労ってあげたくもなるもんだ。

で、さて、今回の最大の目的は何と言っても、ウォルトン。既に、マーラーやブルックナーの時代が過ぎた後の作曲家と言うことで、特段長大な交響曲と言うわけではないけれども、難曲であることには違いない。んで、やたらカッコいい。出だしは、どことなく、シベリウスのヴァイオリン協奏曲の出だしに似ているんだけれども、その後のオーケストラの咆哮はウォルトン節満載。クラヲタの中二病と言えばショスタコーヴィチが定番だが、この曲も、若い人たちに受けそうな曲だ。おいらも10代の頃から幾度となく聴きまくった曲。何の恥ずかしげもなく、斜に構えて、かっこ付けまくる。で、今も、好きなんだな(笑)。特に1楽章。あのスケールのでかさはこの曲をやや頭でっかちにしてしまっている感もあるんだけれども、やっぱすごいもんはすごい。今日のNHK交響楽団は、緊迫感溢れる熱演で、ド迫力の音響空間を作り上げていた。リズム感よりは、この音楽の持っている爆発力を肌で感じることができた。2楽章3楽章も好演。終楽章は、一気呵成。観客を興奮の坩堝に叩き込んだ。

この曲、はじめて生演奏で聴いたんだけれども、こんなに凄まじい音楽だったんだ…。ちょっと唖然。演奏後は、尾高さんも楽団員の皆さんもぐったり。そりゃ…ね。マーラーでもここまで神経擦り減らないだろう(笑)。アンコールに『王冠』でも…と言いたいところだけれども、消耗しきっていたなぁ。お疲れ様でした!

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■ 帰国!

バグパイプの響きを2階建てバスの2階で聴きながら、エジンバラ国際空港へ。ここからアムステルダムを経由して、北京へ。ここで入国審査、税関、ターミナル移動、チェックイン、出国審査、手荷物検査を経て、ようやく成田便に乗り込む。乗り継ぎだけで、とんでもない手間がかかる。ちなみに、アムステルダムは、手荷物検査だけだ。

ようやくたどり着いた成田は18時過ぎだというのに暗くなりつつあった…って、あれ?この感覚おかしいぞ。たった1週間だけど、21時過ぎに漸く夜闇に包まれはじめるスコットランドに慣れてしまった。

さてさて、明日から平日。スコットランドじゃないけど頑張ろう。

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再びエジンバラ

グラスゴーからエジンバラに戻る。まだ観ていなかったエジンバラ城やスコットランド議会、ホリルドー宮殿を見学。エジンバラ城は大混雑。チケットを買うのに30分待ち。出る頃には列が更に長くなっていて、1時間くらいは待たされていたのではないかと思う。

エジンバラ城は、ほかのヨーロッパの宮殿的なお城と違って、戦争用の砦としての役割が強い。と言っても、スターリング城ほどではないけれども。これは、エジンバラとかスターリングがスコットランドとイングランドの戦いの重要地点だったことを表している。

エジンバラ城を出るとデモ隊。何を主張しているのかは、明確にはわからなかったけれども、イングランドへの反感だけはあらわ。未だにこの国は、独立への希望を捨ててはいないみたいだ。

スコットランド議会は1997年に開設されたもの。着々と独立への準備を進めているのだろうか。建物そのものは近代的で、歴史的建造物のあふれるエジンバラの街では異色の存在。無料で中にまで入ることができる。

ホリルード宮殿は、エリザベス女王の避暑地。ここを一般公開している。歴史的な史料も豊富でなかなかの見ごたえだ。クラヲタ的には、隣接して残された教会(廃墟)が、メンデルスゾーンの交響曲第3番『スコットランド』所縁の建物と言うことで興味深かった。

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グラスゴーは朝から雨。風もあって、積極的に動き回る気になれない。ほぼ昼食後から行動開始。

観光はグラスゴー大聖堂、ケルヴィングローヴ美術館&博物館、それから、グラスゴー大学の中をちょっと散策した。グラスゴー大学のすぐ脇を護岸整備もされていない川が流れていて驚く。まるで森の中のよう。

夜は、コンサート。シティ・ホールでクリヴィヌ&スコットランド室内管弦楽団。メンデルスゾーンの序曲『美しいメルジーネの物語』から始まり、シューマンのピアノ協奏曲(Pf ゲルネル)、休憩を挟んでベートーヴェンの交響曲第7番。ホルンとトランペットはピリオド楽器。当然、演奏スタイルもピリオド系なのだが、奇を衒うことはあまりない。オーソドックスに勝負してくる。モダンのオーケストラに比べればテンポも速く、切れ味も鋭い。小気味のいい演奏だ。シューマンの終楽章くらいから一気にエンジンが掛かってきて、ベートーヴェンは熱気に溢れた演奏となった。今日もいい演奏に出会えて、満足。

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朝から今にも雨が降り出しそうなどんより曇り空。今日は、スターリングを目指す。グラスゴーから早い電車に乗れば、20分ちょっとで着いてしまう。ここの見所は、スターリング城とウィリアム・ウォレス・モニュメント。まずは、ウィリアム・ウォレス・モニュメントを目指す。駅からバス&徒歩。小高い丘の上にあり景色は抜群。スコットランドの英雄、ウィリアム・ウォレスの剣などを見ることが出来た。次にスターリング城。ヨーロッパの城って宮殿ぽい所が多いんだけれども、ここは戦闘仕様。完全に城砦。スコットランドとイングランドの戦争では必ずと言っていいほど出てくる城だ。ずらりと並んだ大砲、高い城壁…。美しさよりも凛々しさばかりが目立つ城だった。

夜からケルヴィングローブ博物館&美術館でサヴァールとエスペリオン21のコンサート。お題は皇帝たちの音楽。ラ・フォリアを中心に据えたプログラミング。ノリのいい音楽の合間に哀愁漂う曲が挟まり、極上の空間を作り出していく。装飾の美しいホールに古の響きが満ち溢れていく。流石の出来。

なお、夜からは雨が降り出してしまっていた…。

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今日はのんびり朝ごはんを食べて、10時過ぎにスコットランド国立博物館へ。自然科学から歴史、産業、スポーツ、芸術まで多岐にわたるジャンルの展示が魅力的。音楽好きには、入ってすぐのところにあるアイリッシュ・ハープが見もの。他では、初のクローン羊ドリーの剥製がメジャーな展示物かな?

午後からグラスゴーに移動。エジンバラから電車で1時間弱。産業革命発祥の地として知られるスコットランド最大の都市だ。ただ、近代的な建物も多く、エジンバラのような古都とは少し雰囲気が異なる。

さて、今日はここで、コンサート。ジョルディ・サヴァールとアンドリュー・ローレンス=キングたちによるケルトのヴィオール音楽。少し前にリリースされて評判になったあのCDのコンサートである。会場は、グラスゴー大学の教会。20世紀初頭に建てられたものらしいが、なかなか趣がある。

演目は、オ・キャロランやプレイフォード、それにスコットランドやアイルランドのトラディッショナル音楽が並ぶ。この場所で、この教会で聴く、サヴァールのケルト音楽。極上。高い天井に響き渡る、サヴァールの滋味溢れる音楽。何とも素晴らしい音楽体験が出来た。

帰りは地下鉄。ロンドン以上に狭い車内にびっくり。ホームも狭い&短い。ところ変われば、こんなこともあるのか。

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寝坊した。慌てて準備をして、エジンバラ・ウェバリー駅に向かう。朝食を買い、8:35発インヴァネス行きに飛び乗る。パースを経由して2時間弱。やってきたのはピトロッホリー。人口3000人にも満たない小さな田舎町だ。ハイランドの入り口に位置するこの町はスコットランドの軽井沢的な存在。夏目漱石がロンドンに留学しているときに、休暇を利用して訪れていた場所だそうだ。

小さな鉄道駅を出て、すぐにメインストリートに出る。可愛らしいお店の並ぶ通りだ。5分も歩くと繁華街は終わる。この辺りにインフォメーションセンターがあり、地図を貰うことが出来る。向かいのアウトドアショップでレンタサイクルも出来るらしいが、時間もあるので、のんびり歩いてみることにする。

目指すは、エドラダワー蒸留所。スコットランドで一番小さな蒸留所。と言うことは、ここのスコッチウィスキーはなかなか手に入らないと言うことになる。ガイドブックの写真も綺麗なので行ってみることにした。

駅からは約4kmの道のり。写真を撮りながら約1時間、羊の放牧された牧場の間を歩いていく。この辺りはとにかく自然が豊富で、電車の車窓からも雉や鷹、ウサギにシカ、リスが飛び回っているのが見えた。イメージどおりのスコットランドの田舎町。遠くには、残雪を戴いた山が見える。蒸留所までは、上り坂だが冷たい風が吹いているので、苦にならない。

少し道を間違えたが、何とか蒸留所着。綺麗な小川、川辺のお花畑、その隣に、白壁と赤い扉の可愛らしい建物が並ぶ。とても絵になる蒸留所だ。入り口を入ると、「ツアーに参加するか?」と聞かれたので、そのまま参加。そのつもりはなかったんだけど(笑)。

まずはウィスキーの飲み比べをしながら蒸留所案内のビデオを見る。ツアー参加者に日本人はおいら一人だったのだけれども、日本語の字幕を出してくれたので助かった。その後、ウィスキーの貯蔵庫や製造過程を見て回る。とても感じのいい柔らかな印象の紳士が案内をしてくれた。小川の水が綺麗なので、美味しいウィスキーが出来るのだろう。

50分くらいで戻ってくると言うことだったが、1時間くらいは掛かっただろうか。帰りの電車まで時間が少なくなっていた。帰りは下りなので楽だけれども、それでも頑張って歩かなければならない。何とか、14:29発のエジンバラ行きに乗ることが出来た。2時間ほどでエジンバラ着。とても満喫した1日だった。

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朝から電車に乗って、セント・アンドリュースへ。エディンバラからは電車とバスを乗り継いで、1時間半ほどで到着する。ゴルフの聖地として有名だが、スコットランドの旗(セント・アンドリュース・クロス)の発祥の地としても知られている。こじんまりとしていて綺麗な街だ。

見所は、セント・アンドリュース大聖堂、セント・アンドリューズ城、それからゴルフ場の横に設けられているゴルフ博物館。前者2つは、廃墟だが北海と併せて見るとなかなかの景観。ゴルフ博物館は、興味のないおいらでもそこそこ楽しめるもの。隣のゴルフ場と併せて見学したい。

それにしても、この突風吹きまくる中でゴルフとは…しかも、観光客の見学つき。なかなか度胸がいるゴルフ場だ(笑)。

セント・アンドリュースの後は、バスに2時間近く揺られて、ダンファームリンへ。スコットランドの英雄、ロバート・ザ・ブルースが埋葬された地として有名。また、鉄鋼王アンドリュー・カーネギー生誕の地として知られており、生家を見学することが出来る。

今日はこの2都市で観光終了。見応えあるぞ、スコットランド!

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東京はぽかぽか陽気だと言うのに、冬に逆戻りするような所にやってきた。エジンバラ。スコットランドの首都。気温も低いし、風もある。東京の2月並。ゴールデンウィークだと言うのに、日本人も控えめ。みんな、イングランドに行ってしまうんだろうか。

とりあえず、今日は着いて、夕方から夜にかけて街歩き。流石に風情のある古都だ。

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先日、高山祭に行って、気付いたんだけど、NikonのD600売れているんだ…。みんな持っている。フルサイズで実勢価格15万前後、重量800g。確かに魅力的。いいな~、と思う反面、もう少し軽くなるんじゃないか?なんて思ったり。でも、いずれ、デジタル一眼レフ=フルサイズになるんだろうな。

反面、問題になるのは、レンズ。APS-C用のレンズをたくさん買っちゃった人は、そう簡単にフルサイズに移行はできない。それだけじゃない。今はミラーレスと言うのもあるので、レンズの規格は、一昔前に比べて随分と増えてしまったように感じる。メーカー間の規格の統一どころじゃなくて、メーカーが同じであっても別のレンズが必要と言う事態。

もうちょっと融通が利くような開発ができないものか。

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